2008 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変動物を用いたグレリンによる摂食調節ニューロンネットワークの形態解析
Project/Area Number |
19590196
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
影山 晴秋 Showa University, 医学部, 助教 (00433839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒田 悟 昭和大学, 遺伝子組換え実験室, 准教授 (20159502)
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
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Keywords | 分子・細胞神経科学 / 神経内分泌学 / 神経回路網 / 神経組織学 / トランスジェニックマウス / Cre-loxP / 摂食ペプチド |
Research Abstract |
グレリンは成長ホルモンの分泌促進作用のみならず、摂食促進や脂肪蓄積といったエネルギー代謝調節に関わっている。中枢におけるグレリンネットワークを神経解剖学的に解明することは複雑な摂食調節機構を解明する上で重要である。本研究ではCre-loxPシステムによってグレリン発現細胞特異的に蛍光タンパク質を発現する遺伝子改変動物を作製することを目的とした。前年度から引き続き、グレリン遺伝子プロモーターでCreと変異エストロゲン受容体の融合タンパク質を発現するトランスジーンを受精卵に注入し、1系統の遺伝子改変マウスが完成した。現在は繁殖およびloxPを導入したマウスとの交配を行っている。前年度、CreのDNA組換え部位であるloxPを導入した蛍光タンパク質または軸索を逆行性輸送する蛍光タンパク質を過剰発現するトランスジェニックマウスを作出に成功した。本年度は前年度に完成した2系統の緑色蛍光タンパク質発現マウスおよび1系統の軸索を逆行性輸送する蛍光タンパク質発現マウスを実験に供することができる数まで繁殖させた。そして、それぞれのマウスを全身性に組換え酵素Creを発現している遺伝子改変マウスと交配させ、生まれてきたダブルトランスジェニックマウスにおいて緑色蛍光タンパク質が全身性に発現していることを確認した。すなわち緑色蛍光タンパク質発現マウスによってその蛍光タンパク質を指標に局在・分布の解析および軸索を逆行性輸送する蛍光タンパク質発現マウスによって緑色蛍光タンパク質を辿ることで、特定ニューロンを支配するニューロンを同定することが可能となった。今後、これらの遺伝子改変マウスを用いることで、Creを発現する遺伝子改変動物を種々作出し、交配するだけで、迅速にニューロンネットワークの解析ができる強力なツールになる。
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Research Products
(8 results)