2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞質に局在する核内受容体転写共役因子TRAM-1の新たな機能の解析
Project/Area Number |
19590198
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
右高 潤子 St.Marianna University School of Medicine, 医学部, 研究技術員 (40398962)
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Keywords | 転写共役因子 / 組織学 |
Research Abstract |
核内受容体は、ステロイドホルモンをはじめ甲状腺ホルモン、ビタミンA, Dなどのリガンド依存性の転写調節因子であるといわれ、リガンド結合後様々な因子と複合体を形成し、転写調節シグナルを伝達する。因子の一つ、転写共役因子のp160は、SRC-1,TIF2、TRAM-1の3種類が知られているコアクチベータである。正常雄ラット生殖・器における各p160の発現・分布を免疫染色によって調べたところ、SRC-1およびTIF2は核に発現していたが、 TRAM-1は細胞質に発現している組織もあることが見出された。この事から、TRAM-1には細胞質において転写共役因子以外の機能があるのではないかと推察した。本研究では、TRAM-1の細胞質における新しい機能を調べることを目的とし、そのためにラット下垂体培養細胞株を用いて、TRAM-1が細胞質でどのような物質と相互作用しているのか調べる。 実験は、RNAiによるTRAM-1のノックダウンと、ノックダウンされた影響がどの細胞内小器官・タンパクに及ぼされるかを組織学的・分子生物学的に調べる。前年度は、インターフェロン応答やオフターゲット効果が少ないといわれる合成siRNAを用いたRNAiの方法を検討したが十分な導入効果が得られず、その原因は細胞の性質と導入方法の相性にあると判断した。そこで本年度は、各種の細胞で比較的安定したノックダウン効果が得られると言われている、レンチウィルスベクターを用いたRNAiを検討した。導入された遺伝子はGFPによって確認を可能とし、ノックダウンの影響については、免疫染色および電子顕微鏡による組織学的観察や、電気泳動、PCRなどによる分子生物学的観察を行い、現在結果解析中である。
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