2008 Fiscal Year Annual Research Report
S1P合成・分解酵素トランスジェニックマウスを用いた癌転移・血管新生の研究
Project/Area Number |
19590205
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
杉本 直俊 Kanazawa University, 医学系, 准教授 (80272954)
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Keywords | スフィンゴシン-1-リン酸 / 血管新生 / がん |
Research Abstract |
血管新生、血管成熟等の免疫組織化学的・生物化学的検討 癌自然転移モデルでの内因性S1Pレベルの高低が及ぼす癌血管新生への影響を検討した。 SphK-TgマウスとSPL-Tgマウス及び同腹野生型マウスに移植した癌細胞を接種後28日目に摘出して、凍結切片を作成した。各種特異的抗体を用いて免疫組織化学染色をおこない、血管新生および血管成熟を評価した。血管新生の評価のために、抗CD31抗体や抗フォンビルブラント抗体により血管内皮細胞を標識し、光学及び蛍光顕微鏡下で単位面積あたりの陽性細胞数や血管腔面積を検討した。血管成熟の評価のために、抗alph平滑筋アクチン抗体により血管平滑筋を標識し、抗NG2抗体により周皮細胞を標識し、光学及び蛍光顕微鏡下で単位面積あたりの陽性細胞数や陽性細胞で覆われた血管数及び面積を検討した。SphK-TgおよびSphL-Tgマウス及び同腹野生型マウスの側腹部に癌細胞を接種し、接種後21日目に、麻酔下にて、尾静脈から色素(エバンスブルー等)を注入した。注入30分後、癌組織から漏出した色素を可視的およびホルムアミド抽出により評価した。血管成熟が進行するにつれて、色素漏出量が減少することが知られている。 SPL-Tgマウスでは、血管新生および血管成熟が抑制もしくは抑制傾向にあること、一方、SphK-Tgマウスでは、血管新生および血管成熟が亢進もしくは亢進傾向にあることが判明した。以上から、内因性S1Pレベルの高低が癌血管新生・血管成熟への影響へ与えることが考えられた。
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Research Products
(4 results)