2008 Fiscal Year Annual Research Report
電気生理学的および光学的手法を用いた内向き整流カリウムチャネルの分子機構の解明
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19590209
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
柳 圭子 (石原 圭子) Saga University, 医学部, 准教授 (70265990)
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Keywords | カリウムチャネル / 内向き整流カリウム電流 |
Research Abstract |
(1)Kir2.1チャネルの細胞内pH依存性の電位依存性ゲーティング機構について 酸性の細胞内pH下で活性化されるKir2.1内向き整流カリウムチャネルのゲーティング機構のメカニズムについて詳細に検討を行った。その結果、このpH依存性のゲーティングには、生理的条件下でKir2ファミリーに属するチャネルを電位依存性にブロックする細胞内のスペルミン(ポリアミン)やマグネシウムイオンは関与しておらず、また実験に用いた人工の細胞内側液中に存在する荷電性粒子も関与しておらず、未知なる内因性の荷電性粒子による電位依存性ブロックが関与することが示唆された。細胞内pHが低下する様々な病態において、このチャネルを制御する分子メカニズムが変化する可能性が示唆された。 (2)蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)を用いた内向き整流カリウムチャネル分子の機能と動的構造変化の関係の探索 Kir2ファミリーに属する種々の内向き整流カリウムチャネルサブユニットに分子生物学的手法によって蛍光色素(CFPまたはYFP)を結合させたタンパクを、HEK細胞等の哺乳動物培養細胞に発現させ、FRETを行うための予備実験として共焦点レーザー顕微鏡によってそれらの細胞内局在を検討した。その結果、新たな知見として、Kir2.3サプユニットとKir2.1サブユニットやKir2.2サブユニットはその局在カミ必ずしも一致しないことが明らかになった。
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Research Products
(6 results)