2007 Fiscal Year Annual Research Report
ABCトランスポータにおけるNBDエンジンの動作メカニズムの解明
Project/Area Number |
19590215
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
相馬 義郎 Osaka Medical College, 医学部, 講師 (60268183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪田 隆裕 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10084906)
宗宮 浩一 大阪医科大学, 医学部, 助教 (20319544)
山本 大助 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (50240106)
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Keywords | ABCトランスポータ / CFTR / チャネル / Nucleotide Binding Domain / ATP加水分解 / ゲーテイング / アニオン / 二量体化 |
Research Abstract |
当該年度は、CFTRチャネルのATP結合/加水分解ゲーティングサイクルにおけるATPのNBDへの結合プロセスについての実験をおこなった。ATP結合の責任残基であるY1219GとW401への点変異を導入して、それらのCFTRチャネルのclosing rate(open time)に対する影響を調べた。その結果、ATPのNBD2への結合親和性が低くなるにつれ、極端にclosing rateが低くなる(locked open)チャネルが出現する確率が高くなることが明らかになった。このことからCFTRチャネルのゲーテイングサイクルにおけるATP加水分解にはATPがNBDに安定結合することが重要であることとCFTRチャネルは開口中に複数の異なる状態を遷移してからATP加水分解が起こることが示唆された。この成果は米国生物物理学会(兼国際生物物理会議)および日本生理学会年会に発表し、論文は国際専門誌に現在投稿中である。また、pyrophosphateを使用してCFTRチャネルの閉口過程において、NBD1にATPが結合かつNBD2が空の中間状態が存在することを明らかにし、米国生物物理学会で発表した。また、MDR1のバクテリアホモログSav1866の結晶構造をテンプレートとしたCFTRチャネルのホモロジーモデルを作成し、分子構造データとパッチクランプで得られた機能データとの統合的理解・解釈を進めるための準備を行なった。 他にCFTRチャネルと機能的連関を持つ可能性のある膜機能蛋白のひとつとしてBK_<Ca>チャネルに注目して、ミズーリ大学医学部M.J.Davis教授のグループと共同研究を行ない、その研究成果を国際専門誌(J.Physiol.)に発表した。
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Research Products
(4 results)