2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞増殖に関するエストロジェン感受性のラット系統差の発現機序の解明
Project/Area Number |
19590224
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
有田 順 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (80128587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 真帆 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (80362086)
三井 哲雄 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (20402084)
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Keywords | エストロジェン / 細胞増殖 / 下垂体前葉 / 系統差 |
Research Abstract |
エストロジェン感受性の系統差に伴うエストロジェンの増殖促進および抑制作用の変化の検討 【実験1】本研究で用いるWistar系およびWistar-Kyoto(WKY)系ラットの間に、プロラクチン産生細胞増殖に関するエストロジェン感受性に系統差が存在することをin vivo条件下で確認した。estradiol valerate 2 mg皮下投与3週間後には、下垂体前葉湿重量はWistar系では2.8倍に増加していたが、WKY系では1.3倍にしか増加していなかった。BrdU法によるプロラクチン細胞の増殖率はWistar系では1.9%であったのに対してWKY系では0.6%であった。 【実験2】in vivoにおいてプロラクチン産生細胞に対するエストロジェンの増殖促進作用が強いWistar系と、増殖促進作用が弱いWistar-Kyoto(WKY)系の違いを、無血清初代培養細胞を用いて検討した。基礎増殖レベルには両者の間で違いが見られなかった。forskolin投与による細胞内cAMP増加による増殖にも違いがみられなかったが、insulin-like growth factor-1(IGF-1)による増殖のレベルはWKYの方が低かった。 エストロジェンの作用に関して調べた結果、IGF-1存在下の抑制作用および、forskolinあるいはdextran-coated charcol処理血清の存在下の促進作用には両者の間に違いはなかった。また、エストロジェン単独長期投与による促進作用にも違いは認められなかった。
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Research Products
(8 results)