2008 Fiscal Year Annual Research Report
mRNAサーベイランス機構が仲介する新規ストレス応答メカニズムの解明
Project/Area Number |
19590232
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
高橋 滋 Tokyo University of Pharmacy and Life Science, 生命科学部, 准教授 (10266900)
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Keywords | 転写因子 / ATF5 / 環境応答 / ストレス / 発現制御 |
Research Abstract |
「ATF5mRNAは通常状態ではuORFからの翻訳によるATF5翻訳領域内でのストップコドンの発生によりNMDによる分解を受けている。一方、ストレス環境下では本来の翻訳開始点からの翻訳が起る事によるNMDシステムからの回避が起り、mRNAの安定性が増加する。その結果、ATF5の発現量が上昇し、標的遺伝子の発現が引き起こされ、ATF5を介したストレス応答が形成される。」という仮説を証明する事を目的とした。NMD経路において中心的な役割を果たす制御因子であるUpf1,Upf2のSiRNAを細胞へ導入したところATF5mRNAの発現量が増加した。また、Luciferase(LUC)レポータープラスミドのLUC cDNAの開始コドンより上流部分をATF5の5'UTRと交換したプラスミドのLUC構造遺伝子内の5'UTR内のuORFからの翻訳由来の終止コドンよりも55塩基以上下流に外来遺伝子のスプライシングのドナー、アクセプター配列を含むイントロン配列を挿入したプラスミドを動物細胞へ導入したところ、イントロンの挿入によりmRNAの分解が促進されるが、この分解促進は、Upf1,2のノックダウンやATF5の翻訳開始を5UTR上のuATGからそれより下流の本来のATGヘシフトさせる事がわかっているヒ素暴露により阻害された。この様な阻害は、コントロールであるPTCを持つbeta-globin遺伝子では見られなかった。これらの結果からATF5mRNAの発現にNMD経路が関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)