2007 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病マウス神経障害におけるNa+/Ca2+交換系の役割
Project/Area Number |
19590248
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 壮一 Osaka University, 薬学研究科, 助教 (30193494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 敏夫 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00107103)
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Keywords | Na^+ / Ca^<2+>交換系(NCX) / SEA0400 / 一酸化窒素(NO) / パーキンソン病 / MPTP / 酸加ストレス / アストロサイト / アポトーシス |
Research Abstract |
アストロサイトでの一酸化窒素(NO)誘発アポトーシスにおけるNa+/Ca^2+交換系(NCX)の関与のメカニズム、並びにパーキンソン病モデルマウスでのドパミン神経障害におけるNCXの関与のメカニズムについて検討し、当該年度に以下の結果を得た。 1)アストロサイトでのNO誘発アポトーシスが、カスパーゼ活性の変化を伴っていないこと、AIF量の増加を伴っていることをウエスタンブロット解析より明らかにした。 2)アストロサイトNO障害がMAPキナーゼ阻害薬により抑制されること、またNO障害がMAPキナーゼの活性化を伴っていることを明らかにした。 3)アストロサイトにおいては、ミクログリアの場合と異なり、NO障害がERストレスマーカーの発現変化を引き起こさないことを明らかにした。 4)アストロサイトNO障害が、NCX選択的阻害薬SEAO400により抑制されることを明らかにした。 5)MPTP処置パーキンソン病モデルマウスにおいて、黒質、線条体のドパミン神経が減少していること、ミクログリアが活性化していること、黒質においてのみ酸化ストレスが起こっていることを明らかにした。 6)ラジカル消去薬エダラボンを用い、MPTP誘発黒質ドパミン神経障害が本モデルの運動機能障害と関連していることを明らかにした。 7)MPTP処置モデルマウスのドパミン神経障害並びに運動機能障害が、SEA0400の投与により軽減されることを明らかにした。
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