2008 Fiscal Year Annual Research Report
スフィンゴシンキナーゼの細胞質・核間シャトル機構の解析
Project/Area Number |
19590309
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中村 俊一 Kobe University, 医学研究科, 教授 (40155833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 太郎 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (80304088)
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Keywords | シグナル伝達 / 酵素 / 脂質 / 生体分子 / 生理活性 / 核排出シグナル / 核移行シグナル |
Research Abstract |
スフィンゴシン1燐酸(S1P)は酵母からヒトに至る真核生物に広く存在し、強力な細胞増殖促進能やアポトーシス抑制能を有する脂質情報伝達物質である。S1P産生酵素であるスフィンゴシン・キナーゼ(SK)には二つのアイソザイムSK1とSK2が存在する事が知られているが、最近我々はSK2はSK1と異なり、核にも存在し、細胞密度や増殖因子の有無などの細胞培養条件の違いにより核と細胞質問をシャトルする性質を有する事を明らかにした。更にSK2が細胞密度が高くなる条件で速やかに核に移行し、強力に細胞増殖を抑制する事を見出した。以上の事実から、SK2の細胞質・核間のシャトル機構を明らかにする事が、細胞増殖やアポトーシスの制御を理解する上で急務の課題であった。我々は本年度の研究の過程で、SK2のアミノ酸配列にこれまでに報告の無い核排出シグナルを有し、以前に報告した核移行シグナルと共に両者のバランスによってSK2が細胞質/核間シャトルが調節されていることを明らかにした。これらの成果は単にSK2の細胞質・核間のシャトル機構を明らかにしたに留まらず、細胞増殖の分子メカニズムを理解する上で重要な情報を提供してくれる共に、癌などの増殖性の疾患の新たな治療法を確立する上で、緒となる可能性を秘める点で意義深い研究成果と考えられる。
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[Journal Article] Inhalation of sphingosine kinase inhibitor attenuates airway inflammation in asthmatic mouse model2008
Author(s)
Nishiuma, T., Nishimura, Y., Okada, T., Kuramoto, E., Kotani, Y., Jahangeer, S., & Nakamura, S.
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Journal Title
Am. J. Physiol. Lung Cell. Mo1. Physiol. 294
Pages: L1085-1095
Peer Reviewed
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