2008 Fiscal Year Annual Research Report
上皮-間葉変換を誘導する転写因子スネイルによる細胞骨格変化と転移の制御機構
Project/Area Number |
19590313
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
原口 みさ子 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (10244229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 政之 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90136854)
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Keywords | スネイル / インテグリン / 細胞外基質 / 接着 |
Research Abstract |
スネイルを発現させたMDCK細胞やA431細胞は細胞外基質との接着が弱まりトリプシン処理による細胞の離脱が顕著に亢進していた。 一方フィプロネクチンや血清を塗布した培養プレートに対する接着は顕著に早まっていた。このことよりスネイルを発現させたMDCK細胞やA431細胞では細胞外基質タンパクやそれに対する受容体であるインテグリンの発現が変化したのではないかと考え解析した。その結果ラミニン5、インテグリンα3、α6、β4の発現が顕著に低下していることがわかった。しかしながらラミニン5のα3鎖あるいはγ鎖だけをsiRNAで欠損させても細胞離脱の亢進はみられなかった。一方、フィブロネクチンやビトロネクチンに対する受容体として働くインテグリンαv、α5の発現は亢進していた。この接着亢進はRGDペプチドによって阻害された。スネイルを発現させたMDCK細胞はまたオステオポンチンなど骨芽細胞が産生する細胞外基質に対する遊走活性が亢進していた。これはインテグリンαVβ3に対する中和抗体で抑制された。これらの結果はJBC283,23514-23523,2008に報告するとともに日本癌学会でも発表した。
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Research Products
(2 results)