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2007 Fiscal Year Annual Research Report

PDGFd関連因子を標的とした悪性中皮腫診断および治療法確立への試み

Research Project

Project/Area Number 19590323
Research InstitutionHyogo College of Medicine

Principal Investigator

山本 英幸  Hyogo College of Medicine, 医学部, 助教 (70373529)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西崎 知之  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00221474)
永田 徹  兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (60131588)
矢口 貴博  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (30434947)
菅野 武史  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (20434946)
Keywords分子腫瘍学 / 悪性中皮腫
Research Abstract

悪性中皮腫はアスベスト暴露後約20〜40年後に突然発症し、発症2年後の生存率は約30%、発症5年後の生存率は10%以下とされる極めて重篤な疾病であり、このような厳しい状況は早期発見につながる健診方法が確立されていない事、従来の外科療法・放射線療法・化学療法などが十分な治療効果を発揮しない事に起因する。また、我国のアスベスト輸入量のピークが1970年代半ばであり、潜伏期間が平均30年である事を考慮すると、我国における悪性中皮腫の罹患および死亡者数は今後ますます増加すると予測される。よって、悪性中皮腫の診断・治療法の確立を実現化するため、我々は癌細胞の発生、増殖、移動、浸潤に深く関与する事が示唆されている遺伝子群に着目し、そのスプライス・バリアントの検索および発現量の定量をおこなってきた。我々はすでに、悪性中皮腫細胞株においてPDGFd(血小板由来増殖因子d)の発現量が著しく増加している事を明らかにしているが、この因子は不活性型のタンパク質として合成されuPA(ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクティベーター)による切断を受けて活性化型に変換される事が知られている。我々は本年度の研究によりuPAの転写を抑制する効能を持つミラクリッド(持田製薬:Urinary Trypsin Inhibitor)が悪性中皮腫の増殖を抑制する事を明らかにした。uPAタンパク質はその受容体(uPA受容体)と結合する事によって初めて安定なプロテアーゼ活性を発揮する事が知られている事から、ミラクリッドが転写レベルでuPAタンパク質の量を減少させる事でuPA・uPA受容体のヘテロダイマー形成が阻害され、その結果としてPDGFdの活性化が起こらないものと考えられる。よって、ミラクリッドが悪性中皮腫に対して有効である事のみならず、3種類のスプライス・バリアントが存在するuPA受容体タンパク質の特性を考慮に入れる事により、uPA-uPA受容体ヘテロダイマーを標的とした副作用の少ない新規薬剤開発が可能である事を明らかにした。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] アデノシンはミトコンドリア障害/DIABLO発現増大/IAP発現抑制/カスパーゼー3活性化の経路によりヒトHuH-7肝癌細胞アポトーシスを誘導する2007

    • Author(s)
      楊 冬琴
    • Organizer
      第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学会大会合同大会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜
    • Year and Date
      2007-12-13

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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