2008 Fiscal Year Annual Research Report
NK細胞機能に関連する遺伝子群のゲノム多様性とその医学・生物学的意義
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19590330
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
成瀬 妙子 Tokyo Medical and Dental University, 難治疾患研究所, 特任教員 (80422476)
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Keywords | NKレセプター / ゲノム多様性 / 遺伝子多型解析 / リガンド多型 / 自己免疫疾患 |
Research Abstract |
前年度までに設定したNKレセプターおよびそのリガンド群の遺伝子領域に設定したマイクロサテライトマーカーと塩基多型を用いて自己免疫疾患における分布を検討し、日本人一般集団頻度と比較解析を行なった。ベーチェット病ではKIRレセプターのリガンドであるHLA-B*5101遺伝子についてもっとも強い相関を示した。そこで患者、一般集団でのB*5101遺伝子全長塩基配列解析を行ったところ、エクソン、イントロン部は完全一致しており、遺伝子下流の非翻訳領域にのみ多型が認められることを見いだした。一方、バージャー病ではHLA-DRB1*1501, DPB1*0501に有意な増加が認められたが、両者は互いに独立であることから、異なる発症機序に関与していると考えられた。mた、KIRレセプターであるKIR3Dについて、アリルタイピング法の確立を目指した。KIR3DL1, 3DS1の各遺伝子について、現在までに報告されているアリルの塩基配列を基に、多型部位のデータベースを構築した。アリルの識別に必須の多型部位をカバーするプライマーを設計し、塩基配列解析によりアリルタイピングを行なったところ、3DL1では既知に報告されている高発現、低発現アリルに分類可能であった。現在3DS1についても解析を進めている。さらにNKG2DリガンドであるULBP/RAET1遺伝子群について、最近既知のULBP1〜4に加えて新たにULBP5/RAET1GがMICAと極めて類似の発現様式で、リガンドとして機能してることが報告されたことから、ULBP5/RAET1G遺伝子のプロモーター領域塩基配列多型の検索を進めている。
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