2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターフェロン調節因子6の機能解析とモデルマウスの解析
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19590336
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
近藤 新二 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90398149)
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Keywords | IRF6 / VWS / PPS |
Research Abstract |
本研究の目的は、口唇口蓋裂のモデルとしてVan der Woude症候群に注目し、その原因遺伝子であるInterferon regulatory factor6遺伝子(IRF6)の機能を解析することである。 具体的には以下のことを明らかにすることを目的に実験を行った。 (1)正常および異常IRF6遺伝子、あるいはレポーター遺伝子導入による遺伝子改変(トランスジェニック)マウスの作成 (2)IRF6の標的遺伝子および結合パートナーの発見によるシグナル経路の解明 (1)については平成19年度に引き続きマウス遺伝子改変技術の確立をめざした。その結果前核へのマイクロインジェクション法により遺伝子を導入したマウスを作成する技術は確立することができた。ただ遺伝子の発現はプロモーターなどに依存するようでさらに種々のコンストラクトを作成する必要がある。現在はIRF6遺伝子を改変したマウスの交配を行い世代と個体数を増やして発現解析をしているところである。またこの改変技術は他の研究者に提供可能で、実際別の遺伝子を用い共同研究を行っている (2)についてはPPS患者に実際見つけた遺伝子変異を用いてルシフェラーゼ解析を行ったところこの変異が機能障害を起こすことを示し、IRF6の変異が実際に疾患を引き起こすことの証左になった。現在のところあらたな結合パートナーの発見には至っていないがこの結果をもとに今後さらなるシグナル経路の解明を行う予定である。
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