2007 Fiscal Year Annual Research Report
アレイCGHとトランスクリプトームによる腎癌の網羅的遺伝子解析
Project/Area Number |
19590355
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
松浦 恵子 Oita University, 医学部, 准教授 (00291542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守山 正胤 大分大学, 医学部, 教授 (90239707)
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Keywords | アレイCGH / 腎癌 / トランスクリプトーム / 遺伝子解析 / 病型分類 |
Research Abstract |
本研究では、アレイCGHを用いて腎細胞癌(CCC)の発症にかかわる遺伝子異常を同定し、さらに病気の進行(悪性化)の過程で付加される遺伝子異常を同定することを目標としている。そこで、(1)アレイCGH解析によって、26例の腎癌におけるゲノム増幅領域と欠失領域の絞込みを行い、5q, 7q, 16pのgain、 3p, 8p, 9q 14qのlossを高頻度に検出した。(2)トランスクリプトーム解析により、アレイCGH解析をおこなった症例のうち22例について、遺伝子発現(mRNAの発現)をマイクロアレイを用いて網羅的に調べた。ゲノムコピー数異常(copy number aberrations; CNAs)のある症例とない症例とで、明らかに発現のことなる遺伝子を抽出したところ、高頻度にgainを認めた染色体5,7番に多くの高発現を示す遺伝子が認められた。逆に有意に発現の低かった遺伝子は、高頻度にlossをみとめた染色体14番と3番に最も多く存在した。これらのことから、CCCではCNAsは遺伝子発現異常と相関していることがわかった。さらに、ゲノム異常と病理学的組織像とを比較した。14qのlossはhigh-grade CCCで付加されたゲノム異常であることがわかった。Low-grade CCCとhigh-grade CCCの遺伝子発現プロファイルを比較すると、有意に発現低下している遺伝子は染色体14番と9番に多く存在傾向があることがわかった。すなわち、high-grade CCCでの14qでのコピー数低下は、この領域での遺伝子発現低下に関わっていることが示唆された。抽出された遺伝子のいくつかはreal-time PCRにより、実際に腎癌で遺伝子の発現が増強あるいは減弱、消失しているかどうかを調べ、マイクロアレイのデータとよく相関していることを見出した。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] High-resolution analysis of DNA copy number alterations and the gene expression in renal clear cell carcinoma.2007
Author(s)
Yoshimoto T, Matsuura K, Karnan S, Tagawa H, Nakada C, Tanigawa M, Tsukamoto Y, Uchida T, Kashhna K, Akizuki S, Takeuchi I, Sato F, Mimata H, Seto M, Moriyama M.
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Journal Title
Journal of Pathology 213
Pages: 392-401
Peer Reviewed
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[Presentation] High-resolution analysis of DNA copy number alterations and the gene expression in renal clear cell carcinoma2007
Author(s)
Keiko Matsuura, Taichiro Yoshimoto, Sivasundaram Karnan, Hiroyuki Tagawa, Chisato Nakada, Masato Tanigawa, Yoshiyuki Tsukamoto, Tomohisa Uchida, Ichiro Takeuchi, Fuminori Sato, Hiromitsu Mimata, Masao Seto, Masatsugu Moriyama
Organizer
第66回日本癌学会学術総会
Place of Presentation
横浜市(パシフィコ横浜)
Year and Date
2007-10-04