2007 Fiscal Year Annual Research Report
深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症の発症における組織因子の関与とその由来
Project/Area Number |
19590356
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
佐藤 勇一郎 University of Miyazaki, 医学部, 助教 (90347055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸塚 浩助 宮崎大学, 医学部, 准教授 (00239154)
畠山 金太 宮崎大学, 医学部, 講師 (60325735)
山下 篤 宮崎大学, 医学部, 助教 (90372797)
浅田 祐士郎 宮崎大学, 医学部, 教授 (70202588)
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Keywords | 深部静脈血栓症 / 肺血栓症 / 免疫染色 / 動物モデル / 組織因子 |
Research Abstract |
・ヒト剖検肺血栓症および下肢静脈血栓症標本における検討 宮崎大学および関連病院で行われた病理解剖症例で、下肢静脈(腸骨または大腿静脈)血栓症と肺動脈血栓症を同時に認めた8症例について検討した。 患者背景は、悪性腫瘍症例2例、原因不明の血栓症2例、術後症例1例、脳梗塞後1例、中心静脈カテーテル留置症例1例、ネフローゼ症例1例であった。血栓を認めた静脈、および肺の組織を固定後、3μmの厚さで薄切後、ヘマトキシリン・エオジン染色、および各種免疫染色をおこなった。下肢静脈血栓および肺血栓は、免疫染色の結果から血小板およびフィブリン、赤血球から形成される血栓であることがわかった。これらの成分は、下肢静脈、肺の血栓で有意な差はみとめなかった。現在、組織因子の局在を免疫染色により検討中である。 ・ウサギ静脈血栓症モデルによる検討 ウサギ静脈血栓症モデルを複数作製した。一つはウサギ大腿静脈を用いて、ポリエチレンチュウブ留置モデルを作製し、ウサギの下肢静脈に血栓を作製することができた。またウサギ頚部静脈をバルーンで障害後、血流を途絶させることによっても、同様の静脈血栓を作製することができ、両方のモデルで、肺血栓塞栓を観察することができた。 ヒト静脈血栓症、および肺血栓症における組織学的検討、およびウサギ血栓症モデルを用いて、今後深部静脈血栓症の発症予防および新たな治療法の確立に検討できることが期待できる。
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Research Products
(5 results)