2007 Fiscal Year Annual Research Report
中皮腫分子標的診断治療へ向けての新しい抗原単離法による抗原の同定
Project/Area Number |
19590392
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
上中 明子 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (50273967)
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Keywords | 中皮種細胞株樹立 / 抗原解析 / サイトカイン産生 / XAGE-1 |
Research Abstract |
悪性中皮腫細胞株の樹立 悪性腹膜中皮腫患者(53才男性)貯留腹水から、リンパ球を除いた細胞各分を、グルコース、インスリン添加10%FCS/RPMI培地に培養、中皮腫細胞株C-13を樹立した。また、悪性胸膜中皮腫患者(44才男性)貯留胸水から、同様に、リンパ球を除いた細胞各分を10%FCS/RPMI培地に培養、中皮腫細胞株YMを樹立した。 樹立細胞株の特質解析 樹立株化したC-13,YM細胞は、繰り返し継代培養後も、主要組織適合抗原HLAクラスIの発現が保持されていることが確認された。また、C-13,YM細胞は、中皮腫細胞株Meso-1、Meso-4およびT-85株同様メソテリンおよびカルレチュクリンを細胞表面に強く発現していることがフローサイトメトリー解析で明らかとなった。(Meso-1、Meso-4:理化学研究所細胞バンクより、T-85:東京大学より供与を受けた。)C-13,YM細胞はIL-6およびIL-8などのサイトカインを多量に産生し、上清中に放出していることがサイトカインビーズアレイを用いたフローサイトメトリー解析より明らかとなった。これらの特質は、Meso-1、Meso-4およびT-85細胞にも見られ,中皮腫細胞の一般的な特質であることが示唆された。 CT(がん・精巣)抗原の発現解析 抗原単離に先立ち、肺がんに多く発現されるCT(がん・精巣)抗原NY-ESO-1およびXAGE-1の発現をそれぞれの特異的プライマーを用いたRT-PCR法で解析した。中皮腫株T-85にXAGE-1の発現があることが判明した。 cDNAライブラリーの作成 中皮腫細胞株YM細胞5x106よりmRNAを採取し、cDNAに変換し、cDNA発現ライブラリーを作成した。
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Research Products
(19 results)