2008 Fiscal Year Annual Research Report
コンディショナルノックアウトマウスによるRecQL5ヘリケースの生体での機能解析
Project/Area Number |
19590414
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
池田 美香 Japanese Foundation For Cancer Research, 癌研究所細胞生物部, 研究員 (70370153)
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Keywords | RecQヘリケース / Recq15 / コンディショナルKOマウス / cre-loxPシステム |
Research Abstract |
Q5-S(neo+)アレルではQ5 mRNA発現レベルの低下がみられなかったため、このアレルのマウスは作製せず、Q5-S/W ES細胞クローンを作製した。昨年度に作製した、Q5-S(neo+)/W ES細胞2クローンにcre-pacプラスミドを導入し、creリコンビネースを一時的に発現させた。組み替えによって生成した目的のQ5-S/Wクローンを選択、分離した。その後、細胞生物部胚操作グループの助けを借り、ブラストシストへのインジェクションを行い、キメラマウスを作製した。ES細胞寄与率の高いキメラマウスをB6マウスと交配し、Sアレルをもつマウスラインを得た。その後、CAG-creマウスとの交配をおこない、エクソン2がなくなったDアレルをもつマウスを作製した。さらにD/Wマウスどうしの交配をおこない、Q5Dホモ接合体がえられるかどうかを調べた。Q5Nホモ接合体はブラストシス(E3.5)までに死亡する。今回のDアレルもほぼNアレルに近いものであったので、胎生致死と予測していた。しかし驚いたことに、予想と異なりQ5Dホモ接合体は生きてうまれてくることがわかった。また、現在生後25週であるが、今のところ腫瘍形成なども観察されない。この間、Q5KOマウスは生まれて来ること、そして高齢になってからの発がん率が高いこと、が他のグループからも報告されてきている(Yiduo H et.Al.,G&D, 21:3073,2007)。 今後はこのマウスを用いた、高齢での腫瘍形成について、また、Q5Nマウスの致死性の検索を進めていく予定である。
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