2007 Fiscal Year Annual Research Report
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19590480
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
藤田 美歌子 Kumamoto University, 大学院・医学薬学研究部, 准教授 (00322256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 雅巳 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (40126008)
岡本 良成 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (20194409)
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Keywords | ウイルス / HIV-1 / 蛋白質 / イノシトールリン酸 / PLCδ_1 PH / Gag(p17) / BIACore / FLAG |
Research Abstract |
本年度は、HIV-1蛋白質とイノシトールリン酸の結合をin vitroで観察するための実験系を構築した。すなわち、FLAGタグを持つコントロール蛋白質PLCδ_1PHΔ10の発現ベクターpSG-PLCδ_1 PHΔ10 cFLAGを哺乳細胞293Tに導入した。この細胞の抽出液を調整し、FLAG抗体ビーズを加えてビーズを洗浄した。さらにこのビーズにFLAGペプチドを加えて、蛋白質溶液を得た。アビジンビーズにビオチン化PI(4,5)P_2(イノシトールリン酸の一種)を添加したものにこの溶液を加えてインキュベーションし、ビーズを洗浄してウエスタンブロット解析を行った。その結果、この蛋白質とPI(4,5)P_2の結合が観察された。また、この蛋白質溶液をPI(4,5)P_2を固定化したBIACoreに流したところ、同様に結合を観測することができた。BIACoreを用いた系では、同様に調整したHIV-1Gag(p17)とPI(4,5)P_2またはPI(3,4,5)P_3(イノシトールリン酸の一種)との結合を検出することもできた。さらに詳細な解析をするためには高濃度の蛋白質溶液が必要になると考えられるため、発現ベクターの検討を行った。その結果、pEF/Myc-HisAに基づいたベクターで蛋白質が高く発現することを見出した。これにより、今後HIV-1蛋白質とイノシトールリン酸との関わりを詳しく解析することが可能となった。
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