2007 Fiscal Year Annual Research Report
ITAM保有受容体のNF-κB活性化シグナル伝達機構と生理的役割の解明
Project/Area Number |
19590498
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
原 博満 Saga University, 医学部, 准教授 (20392079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 裕樹 佐賀大学, 医学部, 教授 (40260715)
小杉 伊三夫 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (10252173)
濱野 真二郎 九州大学, 医学研究院, 助教 (70294915)
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Keywords | 免疫学 / シグナル伝達 / 感染症 / アレルギー・喘息 |
Research Abstract |
ITAM受容体である、活性化型NK受容体を介したNK細胞の活性化におけるCARD9、CARMA1、Bcl10の役割を、それぞれの遺伝子欠損マウスから単離したNK細胞を解析することにより検討した。その結果、活性化型NK受容体を介した細胞傷害活性には何れの分子も必要ないことが判ったが、サイトカインやケモカインの誘導産生にはCARMA1とBcl10が必須であることが明らかとなった。一方で、CARD9は骨髄系細胞のITAM受容体を介したサイトカイン産生には必須であったにも関わらず、NK受容体を介したサイトカイン/ケモカイン産生には必要でないことが明らかとなった。細胞内シグナリングを調べると、CARMA1欠損NK細胞はITAMを介したNF-kBの活性化が選択的に不全となっていた。また、CARMA1-Bcl10複合体は、T/Bリンパ球と同様に、NK細胞におけるPKCを介したNF-kBの活性化に必須であったが、樹状細胞のITAM受容体の下流で働くCARD9-Bckl10複合体は、PKC非依存的にシブグナルを伝えることを見いだした。従って、リンパ系細胞、骨髄系細胞では、それぞれCARMA1-Bcl10、CARD9-Bcl10がITAM受容体を介したNF-kB活性化を制御し、この違いが、細胞種間におけるPKCに対するシグナリングの依存性の違いを生んでいるという結論に至った。
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Research Products
(5 results)