2007 Fiscal Year Annual Research Report
形質細胞様樹状細胞特異的新規膜分子PDC-TREMのI型IFN産生増幅機構の解明
Project/Area Number |
19590502
|
Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
渡会 浩志 The Institute of Physical and Chemical Research, 免疫制御研究グループ, 上級研究員 (70415339)
|
Keywords | 形質細胞様樹状細胞 / インターフェロン / 生体防御 / ウイルス / Toll様受容体 / プレキシン / セマアフォリン |
Research Abstract |
申請者はPDC-TREMが活性化PDC特異的膜分子であること、PDC-TREMがTLR刺激後のIFN産生調節に重要な役割を担っていること、を明らかにした。すなわちPDC-TREMに対する特異的モノクローナル抗体を複数樹立することに成功し、形質細胞様樹状細胞をToll様受容体活性化物質で刺激し抗体存在下、非存在下におけるI型IFN産生量をELISA法によって確認したところ、著しい産生抑制が見られた。一方、リガンドであるSemaphorinを作用させることにより、PDC-TREM依存的にI型IFNが産生されることも見出した。以上の結果から、PDC-TREMは形質細胞様樹状細胞のI型IFN産生増強に重要な分子であることが明らかとなった。今年度は研究実施計画に則り、下流のシグナル伝達分子とI型IFN産生性との関連について焦点をあてて詳細な検討を行い、Phosphoinositide 3-Kinase 並びにExtracellular signal-regulated kinase1/2がPDC-TREM依存的にリン酸化されることを見出し、さらに各々の特異的リン酸化阻害剤を作用させることにより、I型IFN産生が抑制されることも見出した。本研究成果については、"PDC-TREM,a plasmacytoid dendritic cell-specific receptor,is responsible for augmented production of type I interferon"というダイトルでPNAS誌(105巻、8号、2993-2998頁)に論文として発表するとともに、プレスリリースを行い、20紙を超える新聞さらに100件を越えるインターネット記事として紹介された。
|
Research Products
(9 results)