2007 Fiscal Year Annual Research Report
態度・習慣領域評価による医学部入学者選抜の妥当性に関する長期間継続的追跡調査研究
Project/Area Number |
19590512
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
八木 文雄 Kochi University, 総合教育センター, 教授 (60124814)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒼本 秋 高知大学, 医学部付属病院, 病院長 (10153371)
瀬尾 宏美 高知大学, 医学部付属病院, 教授 (80179316)
武内 世生 高知大学, 医学部付属病院, 准教授 (50253349)
大塚 智子 高知大学, 総合教育センター, 助手 (70335933)
|
Keywords | 医学科 / 入学者選抜 / 熊度・習慣領域評価 / 追跡調査 / AO入試 / 選抜妥当性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、AO(態度・習慣領域評価)方式、教科型(英語・数学)方式、問題解決能力試験(KMSAT)方式による入学者の、入学後における動向を長期間にわたって継続的に追跡調査・解析することを通して、平成15年度から開始した態度・習慣領域評価による入学者選抜の妥当性について詳細に検証することである。そこで、本年度は、平成15年度入学者が平成19年3月に、共用試験が課せられる4年次までの全課程を修了したので、平成15年度全入学者90名を対象として、1〜4年次の全履修科目成績、2年次および4年次修了段階における学生間ピア・レヴユーによる態度・習慣領域評価スコア、共用試験(OSCE、 CBT)成績を、AO、教科型、KMSATの各選抜方式による入学者間で比較・解析した。その結果、学生間ピア・レヴューによる態度・習慣領域評価では、ほとんどすべての評価項目においてAO(態度・習慣領域評価)方式による入学者のスコアが有意に高く、このスコアと選抜時態度評価スコアとの間に正の直線回帰が認められた。また、1〜4年次の全履修科目およびOSCEの成績は、AO(態度・習慣領域評価)方式による入学者群において有意に良好であった。さらに、教科型方式とKMSAT方式による一般選抜群には1〜4年次の過程において数名の留年者が出現するのに対して、AO(態度・習慣領域評価)方式による入学者にはそのようなケースはまったく認められなかった。以上のように、AO(態度・習慣領域評価)方式による入学者の入学後における動向が、他の2方式による入学者の動向を凌駕していることから、長時間をかけた態度・習慣領域評価による入学者選抜の有効性が強く示唆された。なお、本研究結果は学術論文として、大学入試研究ジャーナル(2007年第No.18)において公表した。
|
Research Products
(9 results)