2007 Fiscal Year Annual Research Report
臨床現場に根差した倫理コンサルテーション・システムの構築
Project/Area Number |
19590514
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
板井 孝一郎 University of Miyazaki, 医学部, 准教授 (70347053)
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Keywords | 臨床倫理 / 倫理コンサルテーション / 倫理コンサルタント / 臨床倫理サポート / 臨床倫理コーディネータ / チーム医療 / UK Clinical Ethics Network |
Research Abstract |
平成19年度は、「臨床倫理コンサルテーション」のシステムを中心とした「臨床倫理サポート」体制の構築という課題を正面に据え、研究を行うこととした。英国では2001年より、UK Clinical ethics networkという倫理問題に遭遇した医療者をサポートする「倫理コンサルテーション」のシステムが存在しているため、オックスフォード大学を訪問し、現地にてTony Hope氏、Anne Slowther氏らにインタビューを実施した。日本にはまだ同様のシステムが確立されていないが、報告者はそのプロトタイプと宮崎大学医学部にて2002年9月より「常設型倫理コンサルテーション:【喫茶☆りんり】」の取り組みを開始し、また2005年5月より宮崎東病院内に設置した「病院内常設型倫理コンサルテーション:【かふぇ☆りんり】」は、主に神経難病病棟スタッフをサポートする目的で立ち上げた。19年度は、上記のインタビュー調査を踏まえ、以下の3点を中心に研究を行った。 (1)多忙な現場で医療スタッフが「精神的な視野狭窄」から「独善」に陥らないようにするために、臨床倫理コーディネータ(倫理コンサルタント)が果たすべき役割は何か。(2)特定の医療従事者が倫理問題を独りで抱え込むのではなく、文字通り「チーム医療」が機能するために倫理コンサルテーションが果たすべき役割は何か。(3)倫理コンサルテーションが医療現場に根付くために必要な要素、あるいは阻害要因は何であるか。
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Research Products
(2 results)