2007 Fiscal Year Annual Research Report
薬物動態・薬理遺伝学に基づいたテーラーメイド抗がん剤治療の標準治療化に関する研究
Project/Area Number |
19590533
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石黒 洋 Kyoto University, 医学研究科, 講師 (20422925)
|
Keywords | 臨床薬理学 |
Research Abstract |
計画に含まれていた臨床試験 (1) 乳癌症例を対象とした術後補助化学療法としての個人内用量漸増を伴う経口CEF療法-第I・II相試験(薬物動態解析を含む) 当施設の標準治療が変更になり十分な症例を集積できず試験を中止せざるを得なかったが、試験選択基準を満たさずも他の治療選択肢がないため当臨床試験に準じて治療を行った症例を含めて解析を行うと、エピルビシンにおいては体表面積で投与量の補正を行わなくとも、個々の症例における推奨投与量は一定の用量にたることが示唆された。 (2) 進行乳癌症例を対象としたドセタキセル化学療法に伴う爪の変化と冷却グローブによる予防効果の検討(薬物動態解析を含む) 登録が順調に進み予定期間内に終了となる見込み。試験途中であり詳細な解析は行っていないが、個々の症例におけるAUCおよびクリアランスは、効果や有害事象の予測因子になり得ることが示唆された。これらのデーターを基にドセタキセルの投与間隔を調整できる可能性も示唆されている。 計画に含まれていなかった臨床試験 (3) アンスラサイクリン系薬剤かつ、タキサン系薬剤の治療歴を有する再発・転移性乳癌に対するCPT-11/S-1併用療法の第I・II相臨床試験(付随研究:UGT1A1遺伝子多型と塩酸イリノテカンの臨床効果との関連に関する臨床研究) 臨床研究実施計画書の倫理委員会承認を得た。 (4) 乳癌患者における循環血液中腫瘍細胞数および血管内皮細胞数測定の精度に関する探索的研究 臨床研究実施計画書の倫理委員会承認を得た。 (5) 5-Fluorouracil+Epirubicin+Cyclophosphamide(FEC)療法+Docetaxel(T)療法におけるMS-209の追加投与の有効性、薬物動態への影響に関する二重盲検ランダム化比較試験(第III相) 臨床試験実施計画書(薬物動態解析)を作成した。
|