2009 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸トランスポーターを標的とする血管障害に対する新規治療戦略
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19590543
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
神崎 恒一 Kyorin University, 医学部, 准教授 (80272540)
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Keywords | アミノ酸トランスポーター / LAT / ApoE欠損マウス |
Research Abstract |
1. LAT1欠損マウスを用いた血管障害後内膜肥厚に対するLAT1の効果の検討 11~14週齢のLAT1ヘテロ欠損マウスの大腿動脈にワイヤー障害を施すことで内膜肥厚を誘発し、処置28日後の血管内膜肥厚の状態を対照マウス(C57BL/6)と比較した。その結果、内膜/中膜比は対照群2.05に対し欠損群1.65で、有意差は認められなかった。今後さらに数を増やし検討する予定である。 2. ApoE欠損マウスの動脈硬化病変の形成におけるLATの役割に関する検討 LAT1欠損マウスホモ接合体は胎生致死となるため、ApoE欠損マウスとの掛け合わせによって、生後の血管障害病変をみることは不可能である。そこで、ヘテロ接合体とのバッククロスを進めている。今年度中には実験を行うほどマウスを増やすには至らなかった。今後、掛け合わせを進め、必要な数が揃ったら、20~48週齢の時点で大動脈展開標本と胸部上行大動脈起始部の粥腫面積と病変の質的評価を行う予定である。 3. 虚血による大脳白質障害モデル(ラット)の構築 当初ラット頚動脈を両側結紮することで大脳虚血病変の作成を試みたが、実際には白質病変をうまく作成するには至らなかった。そこで手法を変えて、C57BL/6マウスの両側頚動脈を極小コイルで狭め、血流を低下させるよう試みた。その結果、Kluver-Barrera染色でcorpus callosumその他の関心領域に脱髄所見を認め、虚血白質病変ができたと考えられた。今後、本モデルを用いてLAT1の発現、分布等を解析する予定である。
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Research Products
(3 results)