2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590555
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 順子 Kyoto University, 医学研究科, 講師 (60159879)
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Keywords | 光トポグラフィー / 事象関連電位 / 視覚 / 聴覚 / 反応 / 抑制 |
Research Abstract |
視覚情報、聴覚情報の脳内情報処理について研究するため、視覚呈示および聴覚的呈示の言語課題を用いて、ボタンを押し反応課題における反応の抑制の際の事象関連電位のNoGo N2成分、NoGoP3成分について検討した。あらたに光トポグラフィーが使用可能となったので、事象関連電位の検討だけではなく光トポグラフィーを用いて、事象関連電位の課題試行時における大脳皮質の活動変化にともなう、酸化ヘモグロビン、還元型ヘモグロビン変化と事象関連電位成分との関係の検討を行うために、視覚呈示および聴覚的呈示の言語課題のコンピュータのプログラムの変更および改良を行なった。また、頭皮上に装着した脳波の記録電極の部位と光トポグラフィー記録のプローブの位置との関係、およびMRI画像を使って、脳の解剖学的位置関係を明確にするための方法を確立した。 事象関連電位では、聴覚呈示課題でも、S1-S2刺激対で刺激呈示した場合には、NoGo N2成分は明確に認められ、頭皮上分布は視覚呈示刺激課題の際認められるNoGo N2成分と異なった。まだ少数例の検討で学会発表や論文発表はしていないが、Goの時とNoGoのときとで、光トポグラフィーを用いた検討でも、頭皮上の異なる部位でのそれぞれの課題施行中に酸化ヘモグロビンの増加が認められた。聴覚刺激時には、視覚呈示課題と異なる頭皮上分布を示し、刺激の種類や呈示課題の呈示方法の違いにたいして、それぞれ異なる情報処理過程を反映して、反応および反応の抑制が行なわれることが事象関連電位でも光トポグラフィーの結果からも示された。
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