2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームのレムナントリポ蛋白代謝と小中学生の肥満・高脂血症の実態
Project/Area Number |
19590558
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山村 卓 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (20132938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石神 眞人 大阪大学, 医学系・研究科, 准教授 (10379266)
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Keywords | 高脂血症 / リポ蛋白 / レムナントリポ蛋白 / 動脈硬化症 / コレステロール / メタボリックシンドローム / トリグリセライド / 肥満 |
Research Abstract |
高脂血症は遺伝素因をもとに食餌因子や環境因子による修飾を受けて発症する。社会の欧米化にともない、高脂血症の増加が問題化している。とくに、小児を含め、若年者の血清脂質値は、すでに米国以上であるとも言われている。これまでから小中学生において、生活習慣病予防を目的とした検診を実施しており、肥満と高脂血症の実態について検討した。小学4年生と中学1年生の希望者を対象として、身体計測ならびに空腹時採血を行い、血清脂質・HDLコレステロール(HDL-C)を測定した。LDLコレステロール(LDL-C)は計算式により算出した。また、血糖・インスリン(IRI)・ヘモグロビンAlc(HbAlc)についても測定した。 この地域の小中学生の血清脂質値は、20年以上前の頃に比べ上昇傾向が認められるものの、この十数年間では大きな変動はなかった。これは栄養摂取状況に、大きな変化がないことと関連したものと思われる。肥満度が20%を越える肥満児が、10%以上に認められ、また、30%を越える肥満も、5%以上に存在した。成人の基準でも、小中学生の5%以上に高LDL-C血症が認められた。一方、高コレステロール血症に対し、高トリグリセライド(TG)血症はごく少数であった。TGは肥満度と正相関を認めるが、高LDL血症は非肥満児にも多く認められ体質素因の関与が覗われた。空腹時血糖・HbAlcの異常値を示す小中学生は認められなかったが、インスリン高値は2%弱に認められ、TGの上昇と関連していた。小中学生でも、肥満度はIRIと正相関したが、血糖・HbAlcとは相関を認めなかった。
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Research Products
(5 results)