2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規抗体を用いた臨床応用可能な小胞体ストレス検査法の確立
Project/Area Number |
19590564
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
内村 友則 Kagoshima University, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (20363616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 征郎 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20082282)
橋口 照人 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (70250917)
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Keywords | 小胞体ストレス / 蛋白折り畳み異常 / β2-microglobulin / 酸化ストレス |
Research Abstract |
ハイブリドーマから、mAb β2MG92-22が得られ、ネイティブなβ2ミクログロブリンとは反応せず、酸化変性されたβ2ミクログロブリンに反応性が高いことを確認した。 THP-1を用いた培養細胞系において、種々の酸化刺激、化学的な小胞体刺激、浸透圧刺激、温熱刺激において細胞内小胞体ストレス関連シャペロンのmRNAおよび淡白レベルの上昇が認められ、同時に細胞表面のβ2ミクログロブリンにおいて、mAb β2MG92-22との反応性が上昇しているのが確認された。 ERAIマウスを用いて、腎不全モデルを作成し、腎不全において、白血球のほか肝臓、脾臓、筋肉等のGFP発現に上昇がみられ、腎不全において、小胞体ストレスが上昇することを確認した。また、そのときに白血球上のmAb β2MG92-22反応性β2ミクログロブリンも確認され、両者に関連性があることが示唆された。 腎不全、心筋梗塞、心不全、担癌患者など種々の疾患において、小胞体ストレスが白血球に反映されていないかの確認を行ったところ、GRP78のmRNAレベルで上昇傾向にあることが確認された。また、mAb β2MG92-22反応性のβ2ミクログロブリンは、透析者では高いものも確認できたが、その他の疾患では、一定の傾向は今回確認しづらかった。 mAb β2MG92-22反応性のβ2ミクログロブリンと、ERストレスの相関性は今後のさらなる検討が必要と思われる。
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