2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒストンメチレーションからアプローチする病態分子診断法の開発
Project/Area Number |
19590566
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
安達 正晃 Sapporo Medical University, 医学部, 准教授 (70240926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 寛 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (40448593)
今井 浩三 札幌医科大学, 学長 (60117603)
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Keywords | ヒストンアセチル化 / ヒストンメチル化 / 分子診断 |
Research Abstract |
1.ヒストンメチル化レベルの評価 得られた臨床材料のヒストンメチル化レベルを解析した結果、ウエスタンブロット法による血液細胞全体のメチル化は著変なく、有意な差異は認められなかった。フローサイトメトリー法を用いて各細胞群における比較をすると、リンパ球、単球、B細胞T細胞などの各細胞種で異なった挙動を示していた。現在、これが分化プロセスと、どのような関連性があるかを詳細に分析中である。 2.ヒストンメチル化の染色体マッピング ヘテロクロマチン領域を含めて、染色体上のヒストンメチル化レベルの違いを検討した。HP1は、メチル化ヒストンに結合する蛋白であり、これを用いたマッピングでは、非特異的シグナルが少なく、メチル化レベルの違いを評価できた。これまでのところ、明らかな疾患関連領域は特定されていない。また、他のヒストンメチル化に対する抗体を用いた解析では、非特異的反応が強く、その評価は困難な状況である。 3.ChIPアッセイによる特異的ヒストンメチル化領域の証明 ChIPアッセイを用いて、特定の遺伝子領域のヒストンメチル化を解析した。リボゾームDNAは、複数の染色体上に数百コピー存在していることから、この領域に着目し、ChIPアッセイを行った。放射線照射によって、ある種のヒストンのメチル化が変化することが判った。この点に着目し、放射線感受性との関連性について、検討中である。しかし、この領域を含めて、ChIPアッセイの結果と関連する疾患に結びつく結果は得られていないため、さらに、領域を増やしてゆく予定である。
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Research Products
(4 results)