2008 Fiscal Year Annual Research Report
自己抗体結合性非ホジキンリンパ腫特異抗原の同定と診断マーカーの検索
Project/Area Number |
19590574
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
中西 豊文 Osaka Medical College, 医学部, 准教授 (10247843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田窪 孝行 大阪医科大学, 医学部, 教授 (60163359)
田伏 洋子 大阪医科大学, 医学部, 助教 (80388256)
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Keywords | 造血器系疾患 / 非ホジキンリンパ腫 / L-plastin / 自己抗体 / プロテオーム解析 |
Research Abstract |
我々独自の検索手法に準じ、造血器系腫瘍のバイオマーカー検索を目的に、造血器系疾患101症例(インフォームドコンセント済)の患者血清を用い、特異抗原としてRaji細胞(B細胞系腫瘍細胞)由来可溶性タンパク質を、確定診断された患者血清中に存在する自己抗体を標的にプロテオーム手法を用いて解析した結果、非ホジキンリンパ腫患者血清中に高頻度(21/25)に抗L-plastin抗体を見出し、専門誌に投稿・受理された。 今年度は、この抗L-plastin抗体に注目し、精製L-plastinを診断の為の特異抗原とし、サンドイッチELISA法による血中抗L-plastin抗体値のスクリーニング法を確立し、血中抗L-plastin抗体値を追跡し、病期の進行度と抗L-plastin抗体の出現・消失時期、またその抗体値の量的変動となど血中抗L-plastin抗体の造血器系疾患における臨床的意義を明らかにした。 具体的には、 1)101例の造血器系疾患患者血清を1次抗体とし、Raji細胞由来可溶性タンパク質を特異抗原として、電気泳動/ウエスタンブロット/化学発光検出/質量分析法(Autoantibodiomics)にて患者血清中に存在する自己抗体と結合するスポット/バンドより、数種類の抗原タンパク質を同定した。その内、高頻度(21/25例)陽性抗原としてL-plastinに付いて更なる研究を進めた。 2)精製L-plastin抗原を96穴プレートに固相化し、1次抗体としては患者血清を2次抗体としてHRP/AP標識ヒト抗IgG抗体を用いELISA法を確立した。 3)確立したELISA法にて多数症例について血中抗L-plastin抗体値を定量し、得られた結果を統計処理(感度・特異度など)し、その有用性を明らかにした。
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Research Products
(1 results)