2007 Fiscal Year Annual Research Report
国際HRCT分類(改)を用いた環境起因性悪性胸膜中皮腫の特異的早期CT所見の検討
Project/Area Number |
19590583
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
日下 幸則 University of Fukui, 医学部, 教授 (70135680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅沼 成文 高知大学, 医学部, 教授 (50313747)
伊藤 春海 福井大学, 副学長 (40026943)
車谷 典男 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10124877)
荒川 浩明 獨協医科大学, 医学部, 講師 (60288131)
審良 正則 独立行政法人国立病院機構, 近畿中央胸部疾患センター・臨床研究センター・放射線科, 医長 (20393267)
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Keywords | 悪性胸膜中皮腫 / 石綿 / プラーク / 国際CT分類 / 職業環境性呼吸器病変 / 縦隔側胸膜肥厚 / 片側胸水 |
Research Abstract |
尼崎市の石綿工場周辺において地域住民の胸膜中皮腫の時間的・空間的集積が認められ、現在も調査が行われている。この中皮腫患者について診療情報開示請求により収集された胸部画像について放射線医学的検討を加え、その所見の特徴をまとめた。 診療情報開示によって得られた胸部画像について胸部のCTが得られた40例の臨床的中皮腫例を含む56例につき、最も早い画像について3名の胸部を専門とする放射線科医により読影実験を行った。所見の一致度の検討のため肺がん症例4例を含む16例を含めて読影実験を行った。この際、中皮腫を疑う所見について、その確診度(definite, probable, possible, negative)と中皮腫に特徴的な所見の有無について改変した職業環境性呼吸病変の国際CT分類コード票により読影結果を記載した。加えた所見は所見が彌慢性か孤立性か、片側胸水、腫瘤性肥厚、葉間胸膜肥厚、縦隔側胸膜肥厚、全周性肥厚、石灰化プラーク取り込み像、胸郭縮小、浸潤である。 3名の放射線科医が56例を読影した結果による中皮腫疑い所見の確診度はdefiniteおよびprobable判定を陽性として二値化した場合78.6-89.3%(κ=0.52-.58)の一致度を示した。31-41例がprobable以上とされた。臨床診断で中皮腫とされた40例中、38例について3名中2名の放射線科医が指摘した画像所見を表2にまとめた。最も多い所見は縦隔側胸膜肥厚(78.95%)で、片側胸水(78.68%)がそれに続いた。プラーク合併は23.68%であった。
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Research Products
(1 results)