2009 Fiscal Year Annual Research Report
国際HRCT分類(改)を用いた環境起因性悪性胸膜中皮腫の特異的早期CT所見の検討
Project/Area Number |
19590583
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
日下 幸則 University of Fukui, 医学部, 教授 (70135680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 春海 福井大学, 医学部, 特任教授 (40026943)
田村 太朗 福井大学, 医学部, 助教 (90509291)
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Keywords | 悪性胸膜中皮腫 / コンピューター断層画像 / アスベスト / 環境起因性 / 住民 / 職業性 / 免疫化学染色 / 確信度 |
Research Abstract |
研究分担者の本学医学部・田村助教、同・伊藤教授、連携研究者として、審良正則・独立行政法人国立病院機構・近畿中央胸部疾患センター部長、菅沼成文・高知大学教育研究部教授、濱田典彦・高知大学医学部放射線科医師、ドイツのK.G.Hering博士、Ponglada Subhannachart次長ならびにChomphunut Vijitsanguan医師・タイ王立胸部疾患研究所などの国際的エキスパートが集ってワークショップを行った。対象は診断書(特に死亡例については死亡診断書)、病理学組織学的標本所見、免疫化学的染色所見(鑑別の為に肺がん、ガンに特異的な免疫化学染色も実施)との組み合わせで以って確診度の高いもののみとした。予めの多数独立読影により統計的に一致する所見を抽出していた。それを参考にしつつ、所見(片側性胸水、結節性胸膜肥厚、葉間胸膜の肥厚、縦隔側の胸膜肥厚、腫瘍による箱詰肺、石灰化プラークの貪食像、浸潤、肺の減少、片側性の胸郭狭小化、胸膜腫瘤)毎に、標準的画像の抽出を合意に基づいて行った。 所見の説明文も合意により作成し、典型的な標準画像とセットにしてプレゼン可能なものとした。これにより国際HRCT分類に付属した標準画像の増補版が出来た。そして所見を記号化(略称)して、従来の国際HRCT分類体系に備わっている読影シートに挿入した。これにより読影シートの改訂版も出来上がった。 これらを踏まえて悪性胸膜中皮腫CT画像診断ガイドラインを作成した。国際HRCT分類を補完するものであるが、国際HRCT分類に付属する標準CT画像増補版ならびに同・読影シート改訂版の二つをツールとして用いる際に、有用なマニュアルとなる。それに加えて症例の分布(限局性・びまん性)と重症度についても記載することを薦めている。このガイドラインの目的は、症例一つ一つにつき各所見の有無を記入して行けば、それを元にして、その症例の悪性胸膜中皮腫としての確信度をCT画像から判断できるようにすることである。 なおかつ、悪性胸膜中皮腫の第一例が発見されたタイで、塵肺初め職業性呼吸器疾患の専門病院である国立休部疾患研究所の二名の放射線科医師に、このプロト・タイプの標準写真集に基づいて、症例集を読影せしめる。それとエキスパートが合意した読影結果と対比、検討して、プロト・タイプとしての有効性、教育ツールとしての妥当性を評価する。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Reliability of the Proposed International Classification of High-Resolution Computed Tomography for Occupational and Environmental Respiratory Diseases2009
Author(s)
N.Suganuma, Y.Kusaka, Kurt.G.Hering, Tapio Vehmas, Thomas Kraus, H.Arakawa, John E.Parker, Leena Kivisaari, Marc Letourneux, Pierre A.Gevenois, Siegfreud Tuengerthal, Michael D.Crane, H.Shida, M.Akira, Daniel A.Henry, Y.Nakajima, Y.Hiraga, H.Itoh, Y.Hosoda
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Journal Title
J Occup Health 3
Pages: 210-222
Peer Reviewed
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