2007 Fiscal Year Annual Research Report
小児、若年者におけるインスリン抵抗性と肥満・メタボリック症候群との関連の検討
Project/Area Number |
19590600
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
西村 理明 Jikei University School of Medicine, 医学部, 講師 (20343535)
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Keywords | 小児肥満 / メタボリックシンドローム / インスリン抵抗性 |
Research Abstract |
本研究では、日本の代表的な米作地域である新潟県中魚沼郡津南町において、小学4年生〜中学3年生のうち同意の得られた生徒ならびに、若年者における住民健診受診者で同意を得られた症例を対象に、空腹時血糖値とインスリン値を測定してインスリン抵抗性を評価し、(1)肥満ならびにインスリン抵抗性の頻度を明らかにすること、(2)その病態と危険因子を検討すること、(3)小児におけるメタボリック症候群の定義について考察すること、(4)有効な肥満発症に対する介入方法を検討すること を目的とした研究である。 平成19年度は、小学4-6年生289名において血清脂質のみ、中学1-3年生272名に関しては血清脂質と血圧を測定した。我が国の、小児メタボリックシンドロームの診断基準である、中性脂肪120mg/dl以上を満たす症例の割合は、小学生男児25%、女児33%、中学生男児17%、女児24%であった。HDLコレステロール40mg/dl未満を満たす症例の割合は、小学生男児1.4%、女児2.8%、中学生男児2.0%、女児0%と極めて低値であった。血圧に関しては、収縮期血圧125mmHg以上を満たす症例の割合は、中学生男児20%、女児15%であった。 中学生において、中性脂肪高値、HDLコレステロール低値、血圧高値の3項目すべてを満たす割合は、男児1.3%、女児0%、2項目を満たす割合は、男児2.0%、女児2.5%であった。 さらに、運動習慣とこれらの値の関係を見るため、歩数計を用いて運動強度の把握を試みている。 平成20年度は、血糖値、HbAlc値を測定し、血糖関連指標についても検討する予定である。
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