2008 Fiscal Year Annual Research Report
小児、若年者におけるインスリン抵抗性と肥満・メタボリック症候群との関連の検討
Project/Area Number |
19590600
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
西村 理明 Jikei University School of Medicine, 医学部, 講師 (20343535)
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Keywords | 小児肥満 / メタボリックシンドローム / インスリン抵抗性 / 歩数 / 血糖値 / HbA1c |
Research Abstract |
本研究では、日本の代表的な米作地域である新潟県中魚沼郡津南町において、小学4年生〜中学3年生の全生徒と、若年者における住民健診受診者を対象に、生活習慣病を主眼においた疫学調査を行った。 平成20年度における本研究では、津南町在住の小学4年生〜中学3年生の生徒のうち同意を得られた児童を対象に、(1)肥満ならびに耐糖能異常の頻度を明らかにすること、生活運動強度の指標として児童の歩数を明らかにすること(2)その両者の関係を検討することを目的として調査を行った。 平成20年度の健診受診者で同意を得られたのは、小学4-6年生283名、中学1-3年生232名である。成人の肥満のカットオフ値であるBMI25超の小児は小学生で10名(3.2%)、中学生で8名(3.4%)存在した。随時血糖値140mg/dl以上は小学生で11名(3.9%)、中学生で5名(2.2%)存在し、HbAlc値5.3%以上は小学生で32名(11.3%)、中学生で19名(8.2%)も存在したが、5.6%以上は一人も存在しなかった。 小学生のみで検討した、平均的な学校生活における歩数の平均は1日13489歩でありそのSDは5014であった。しかし、男児の平均15773歩にくらべ、女児の平均は10974歩と有意に少なかった(p<0.001)。歩数はBMI,随時血糖、HbAlcとは全く有意な相関関係を認めなかったが、HDLとのみ有意な正の相関関係を認めた(r=0.128,p=0.023)。
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