2007 Fiscal Year Annual Research Report
EC-SODの抗酸化作用と生活習慣病の動脈硬化予防
Project/Area Number |
19590605
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
大河原 知水 Hyogo College of Medicine, 医学部, 講師 (50330452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 範子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10368532)
鈴木 敬一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70221322)
是金 敦子 兵庫医療大学, 薬学部, 助教 (80461169)
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Keywords | EC-SOD / 酸化ストレス / 動脈硬化 / 生活習慣病 / 一酸化窒素 / 血管平滑筋 |
Research Abstract |
細胞外型スーパーオキシドジスムターゼ(extracellular superoxide dismutase;EC-SOD)は分泌型のSODアイソザイムとして哺乳動物の血管平滑筋、結合組織、脂肪組織などに分布し、細胞表面の抗酸化作用を担っている。EC-SODはプロテオグリカンなどに親和性を示し、分泌後に体液中よりもむしろ血管平滑筋細胞などに取り込まれ、組織中に多量に分布することが知られている。血管壁における主要なSOD活性をEC-SODが占めるという事実から、EC-SODと高血圧・動脈硬化性疾患とのかかわりが注目され、EC-SODはスーパーオキシド代謝によりNOの寿命調節に関与する可能性が示唆されている。本研究では、EC-SODの構造と局在について検討し、より血管指向性の強い抗酸化酵素の開発を目指している。EC-SOD組織内局在は、細胞表面との親和性と、組織内への移行という2つの要因により調節される。EC-SODのヘパリン親和性は従来知られていたC末端部分の構造に加えて、分子の4次構造が重要である。組み換えタンパク質の精製において、EC-SODは分泌後に何らかの修飾を受けて、よりヘパリン親和性の高い8量体に転換されることが明らかになった。加えて、EC-SODはSODアイソザイムの中でN型糖鎖をもつ唯一の糖タンパク質であり、糖鎖構造とEC-SODのヘパリン親和性、四次構造と組織内局在の関連についても検討を進めている。
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Research Products
(2 results)