2008 Fiscal Year Annual Research Report
島嶼県沖縄における保健看護職者間のテレ・ファシリテーションに関する研究
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19590647
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
金城 芳秀 Okinawa Prefectural College of Nursing, 大学院, 教授 (40291140)
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Keywords | 地域保健 / ファシリテーション / ICT |
Research Abstract |
本研究では、平成19年度から3ヵ年計画で、島嶼県沖縄の保健看護職者におけるインターネット上の“学びの場"を構築するために、1)専門職として磨いてきた知識・技術、2)看護活動の質改善に必要な能力開発、3)ファシリテーション環境の必要性などについて明らかにする。 平成20年度は、A離島在住の評判の看護者を有意抽出し、看護師(4名)、保健師(5名)ならびに助産師(3名)の3職種別に、「沖縄県離島の保健看護・専門職者が求めている看護能力」に関するグループインタビューを実施した。その結果、看護師では、医療依存的な家族と患者目標を共有する、知識・技術を更新し続ける、活用できる記録にするために様式を変更する、ケアを統一するために伝達する、退院後の在宅ケアを想定して調整する、などがあげられた。保健師では、保健指導の相手を見分ける、つなぎ役である保健師の存在を知らせる、モチベーションを上げる研修に参加する、対人サービスの悩みどころを見極める、終わりがない仕事(保健)との付き合い方を探す、知識・技術の更新で不安から生き残る、などがあげられた。助産師では、納得の助産を探求し続ける、妊婦が抱く自宅産イメージを捉える、指導が必要な妊婦・褥婦との距離を工夫する、妊婦のストレス対処行動を察知する、いい助産の教育システムを創出する、などがあげられた。なお、3職種に共通した必要性として、地元での研修機会の増加があり、特に研究結果の活用方法や看護研究のプロセスにおける指導・助言が強く求められていた。 以上の結果から、ファシリテーション環境の構築を考えることが重要であると示唆された。
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