2007 Fiscal Year Annual Research Report
有機リン系農薬の体内動態解析-CE-MSによる代謝物分析法の開発と応用-
Project/Area Number |
19590678
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
福家 千昭 University of the Ryukyus, 医学部, 准教授 (60173374)
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Keywords | キャピラリー電気泳動質量分析法 / 有機リン系農薬 / 代謝物 / 生体試料 / 中毒 |
Research Abstract |
1.ジメチルフォスフェート(DMP),ジメチルチオフォスフェート(DMTP),ジメチルジチオフォスフェート(DMDTP),ジエチルフォスフェート(DEP),ジエチルチオフォスフェート(DETP),ジエチルジチオフォスフェート(DEDTP)について質量分析計の条件設定を行い,その条件にてマススペクトルを測定したところ,いずれの化合物も分子量+1をベースピークとするマススペクトルが得られた. 2.キャピラリー電気泳動装置にて,上記6種類の化合物と内部標準物質として使用予定のエチルメチルフォスフォネートの分離分析条件を検討したところ,未処理フーズドシリカキャピラリーを用い,1M酢酸-10%メタノール混合液を分析用電解液として使用し,-30kVの印加電圧で分析することにより全てを完全に分離して分析することが可能であった. 3.試料100μ1に内部標準溶液を加え,アセトニトリル100μ1撹拌しながら加え,さらに400μ1を加え撹拌し,高速遠心した上清を窒素ガスにて乾固し,水に100μ1に再溶解後再度高速遠心した上清を分析することにより分析することができた. 4.定量性を各化合物について検討したところ,DMDTPは0.5-20μg/ml,DEDTPは0.2-20μg/ml,その他は0.1-20μg/mlの濃度範囲で良好な直線関係が得られた.各化合物の検出下限はs/n=3としてDMP O.03μg/ml, DMTP 0.1μg/ml, DMDTP 0.5μg/ml, DEP 0.03 μg/ml, DETP 0.1μg/ml, DEDTP 0.2μg/mlであった.回収率は1.0μg/ml添加血液で63.2-73.5%, 10.0μg/ml添加血液で73.1-91.1%であった.
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