2009 Fiscal Year Annual Research Report
質量分析の新技法を用いたベンゾジアゼピン系薬物分析法の再構築
Project/Area Number |
19590682
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
林田 眞喜子 Nippon Medical School, 医学部, 准教授 (60164977)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 賢 東邦大学, 医学部, 准教授 (30104649)
工藤 恵子 九州大学, 医学研究科, 講師 (10186405)
栗崎 恵美子 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (30106356)
植草 協子 日本医科大学, 医学部, テクニカル・スタッフ (50409215)
|
Keywords | ベンゾジアゼピン系薬物 / 質量分析 / LC-TOF / LC-MS-MS / GC-MS / スクリーニング / 生体試料 / 固相抽出 |
Research Abstract |
H19-20年度に引き続き,(1)飛行時間型LC-TOF-MSを用いて,ベンゾジアゼピン系薬物の未変化体及び代謝物43種類の精密質量データベースを検討した.この方法では,従来のLC-MSでは同定が困難であった,類似のクロマト溶出挙動を示す同重体を識別できるなど有効であることが確認された.しかしながら,救命救急センター(CCMC)でみられる多剤併用薬物中毒症例の試料には,ベンゾジアゼピン系薬物以外の薬物が多く含まれ,これらの高濃度を示す薬物の影響についても見直すことが重要と思われたので,法中毒学的薬物分析に重要と思われる薬物を追加,合計142種類の精密質量データベースとして拡充した.CCMC収容の多剤併用薬物中毒症例の解析に応用し,精密質量を用いたTOF-MS薬物スクリーニングの有用性を検討した. (2)TOF-MS薬物スクリーニングの有用性を確認したので,Q-TOF装置での測定・解析を試みた.Q-TOF薬物スクリーニングは,精密質量データベースに加えて個々の薬物におけるproductionとMRMクロマトグラムを用いたTARGET ANALYSISが可能であった.精密質量によるNON-TARGET ANALYSISも併せて実施することが可能であり,Q-TOF薬物スクリーニングが有効であることが示唆された.(3)GC/MS用相対定量・迅速一斉分析ソフトウェア(NAGINATA)を用いたベンゾジアゼピンスクリーニングを検討した.calibration rocking databaseを用いたNAGINATAスクリーニングでは10-5000ng/mlの範囲で直線性,回収率,再現性とも良好で,法医中毒学的試料への実用性が確認された.
|
Research Products
(17 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 急性中毒症例の予後推定2009
Author(s)
白川洋一, 奈良女昭, 林田真喜子, 福本真理子, 福家千昭, 堀寧, 波多野弥生, 野村奈央, 飯塚富士子, 黒木由美子, 遠藤容子, 吉岡敏治
Organizer
第31回日本中毒学会総会・学術集会
Place of Presentation
東京
Year and Date
20090700
-
-
-
-
-
-
-
-
-