2007 Fiscal Year Annual Research Report
癌遺伝子BCL-6の低酸素適応における役割の解明と食道癌治療への応用
Project/Area Number |
19590707
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 勇一 Hokkaido University, 北海道大学病院, 講師 (90333608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正伸 北海道大学, 遺伝子病制御c研究所, 准教授 (80241321)
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Keywords | 低酸素 / 低栄養 / 増殖抑制 / アポトーシス |
Research Abstract |
食道がん細胞株TTOVを用いて低酸素・低栄養下で培養すると正常環境課と比べて73種類の遺伝子発現が亢進した。その中で、BCL-6遺伝子発現をPCRにて確認したところ、食道がん細胞株以外の膵癌細胞株3種類でも低酸素・低栄養環境下で発現亢進していた。膵癌細胞株MiaPaca-2細胞にて蛋白発現を確認すると、正常条件下より低酸素・低栄養下で発現が亢進していた。次いで、BCL6に対する3種類のsiRNAカクテルを導入した。導入によってBCL-6発現は有意に抑制できた。この条件下で、MiaPaca-2細胞の増殖が抑制され、さらに抗癌剤誘導アポトーシスに感受性となることが示された。 したがって、BCL-6が膵癌細胞や食道がん細胞において低酸素・低栄養下で誘導されて細胞のアポトーシス耐性を誘導している可能性が示唆された。
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