2009 Fiscal Year Annual Research Report
消化管苦味受容体からの求心性シグナルの脳内分子イメージングと消化管生理機能解析
Project/Area Number |
19590731
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
富永 和作 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 准教授 (80336768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 靖弘 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40285292)
渡辺 俊雄 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (50336773)
谷川 徹也 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70423879)
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Keywords | 化学受容器 / 感覚受容器 / 知覚過敏性 / イメージング |
Research Abstract |
1) 各消化管粘膜組織における苦味受容体発現解析(RT-PCR法) 以前に設計したラット苦味受容体24種のPCR primerを用いて、食道粘膜から大腸にいたるまでの消化管において、苦味受容体のmRNA発現について解析した。結果、24種の受容体中で、22種のmRNA発現まで解析が可能となり、その先行研究として、SD系雄性ラットの舌、および消化管組織でのmRNA発現について検討し、検討しえた24種の中で、16種が何らかの消化管粘膜において発現することを示した。 2) 苦味受容体刺激における消化管機能解析 すでに既知である苦味受容体リガンドを用いて、全身的な投与によるラット生体機能の変化として、胃運動機能についてフェノールレッド法を用いて解析した。ラット苦味受容体のサブタイプの中で、T2R16に対してdenatonium、T2R38に対してPTCが、すでにリガンドが知られており、苦味物質が消化管運動機能について影響について検討した。denatonium(10mM)投与群では、コントロール群に比し約3倍の胃内残存を認め、PTC(10mM)投与群では、約5倍の残存率を示した。以上のことから、ラット苦味受容体リガンドの投与は、胃の排出機能に対しては抑制的に作用することが判明した。 [連携研究者]大阪医科大学・医学部 樋口和秀 苦味受容体発現解析
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