2008 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌におけるインターフェロン産生キラー樹状細胞の治療効果と臨床応用
Project/Area Number |
19590738
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
廣石 和正 Showa University, 医学部, 講師 (80296996)
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Keywords | 樹状細胞 / ナチュラルキラー細胞 / インターフェロン / 免疫療法 / 抗腫瘍効果 |
Research Abstract |
平成19年度の結果から、マウスめ脾細胞から直接IKDCを分離することは、そのfrequencyの少なさから、大変困難であることが判明した。平成20年度は、マウスの脾細胞から直接IKDCを分離する方法と同時に、脾細胞をサイトカインなどとin vitroで培養しIKDCを増加させる方法を試みた。 マウス脾細胞から直接in vitroでNK細胞分画をネガティブセレクションで抽出した後に、CDllc細胞をポジティブセレクションすることによりIKDCを分離することを試みたが、1匹のマウスから分離されるIKDCは104個程度にすぎず、IKDCの解析には不十分であった。 そこで、マウス脾細胞をIL-4,IL-15,IL-18,GM-SF, TNF-α, FLT-3リガンドまたはCpG-ODNを添加して培養すると、何も添加していない群と比較しCpG-ODNが2.81±1.73倍、FLT-3リガンド1.75±1.32倍、IL-18が1.60±0.49倍、IL-15が1.53±0.44倍とIKDCを増加させたことが、フローサイトメトリーで観察された。 今後は、マウス脾細胞をCpGやFLT3リガンドを添加して培養し、IKDCを分離することを予定している。MACSシステムを用いてIKDCの表面マーカーをフローサイトメトリーで、サイトカイン産生能をELISAで、アロリンパ球刺激能をHTTアッセイで検討していく。また、遊走能や各種癌細胞に対しての細胞傷害能も観察する予定である。それらの結果をふまえ、IKDCを用いた、マウス大腸癌、肝癌に対するin vivoでの治療を行い、その抗腫瘍効果および作用機序を検討していく予定である。
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