2009 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌におけるインターフェロン産生キラー樹状細胞の治療効果と臨床応用
Project/Area Number |
19590738
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
廣石 和正 Showa University, 医学部, 准教授 (80296996)
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Keywords | 樹状細胞 / ナチュラルキラー細胞 / インターフェロン / 免疫療法 / 抗腫瘍効果 |
Research Abstract |
本研究は、IFN産生キラー樹状細胞(IKDC)またはナチュラルキラー樹状細胞(NKDC)と呼ばれる樹状細胞のサブセットの分離、培養法を確立し、その性状を解析し、マウス生体内での抗腫瘍効果とその作用機序を検討することを目的とする。 平成21年度は、マウスの脾細胞をサイトカインなどとin vitroで培養しIKDC/NKDCを増加させる方法を試みた。MACSシステムにより、マウス脾細胞からCD11c陽性細胞を分離した。マウス脾細胞にCpG-ODN 30 µg/mL,FLT-3リガンド50ng/mL,IL-15 50ng/mL,IL-18 50ng/mLをそれぞれ添加して培養すると、無添加群と比較しCpG-ODNが2.81±1.73倍、FLT-3リガンド1.75±1.32倍、IL-15が1.53±0.44倍、IL-18が1.60±0.49倍とCDllc+NK1.1+細胞を増加させたことが、フローサイトメトリーで観察された。そこで、CpG、FLT3リガンド、IL-15、IL-18のすべてを培養上清中に添加して培養を試みた。24時間後、または7日後に細胞を回収し、MHC class I, class II分子や共刺激分子(CD80,CD86)などの表面マーカーをフローサイトメトリーで検討した。 CD11c+NK1.1+細胞数は、無添加群では24時間後で4.9×10e4、7日後で3.6×10e3であったのに対し、サイトカイン等を添加した群では24時間後で6.6×10e4、7日後で8.3×10e3であり、各回において1.34倍から6.38倍のCD11c+NK1.1+細胞が誘導できた。共刺激分子(CD80,CD86)の発現増強も観察された。 今後は、CpG、FLT3リガンド、IL-15、IL-18の添加により得られたCD11c+NK1.1+細胞のサイトカイン産生能をELISAで、アロリンパ球刺激能をMTTアッセイで検討していく。また、それらの細胞を用いてマウス大腸癌に対するin vivoでの治療を行い、その抗腫瘍効果および作用機序を検討していく予定である。
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[Journal Article] Magnitude of CD8+ T-cell responses against hepatitis C virus and severity of hepatitis do not necessarily determine outcomes in acute hepatitis C virus infection2009
Author(s)
Doi H, Hiroishi K, Shimazaki T, Eguchi J, Baba T, Ito T, Matsumura T, Nozawa H, Morikawa K, Ishii S, Hiraide A, Sakaki M, Imawari M.
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Journal Title
Hepatology Research 33
Pages: 256-265
Peer Reviewed
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