2008 Fiscal Year Annual Research Report
肝障害とその修復過程におけるオステオアクチビンの役割の解析
Project/Area Number |
19590763
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
井戸 章雄 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (30291545)
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Keywords | オステオアクチビン / マクロファージ / ノックアウトマウス / 肝障害 / 大腸炎 / 再生・修復 |
Research Abstract |
オステオアクチビン(osteoactivin: OA)を発現しているマウスマクロファージ細胞株RAW264.7を用いてOAのマクロファージ機能に及ぼす役割を解析した。まず、OA siRNAを作成してRAW264.7細胞に導入したところ、OA発現が80〜90%抑制された。このOA発現抑制系を用いてOAの細胞増殖、細胞遊走、マクロファージ貧食能、サイトカイン産生能に及ぼす影響を検討した。OA発現抑制はRAW264.7細胞の増殖、遊走、貧食能、サイトカイン産生能に影響を及ぼさなかった。今後、T細胞および線維芽細胞との共培養系においてその影響を検討する計画である。一方、オステオアクチビン・コンディショナルノックアウト(osteo activin conditional knockout: OA-cKO)マウス作製を引き続き行った。すなわち、前年度に単離したES細胞の相同組換えクローン株を用いて、F1ヘテロマウスを得た。その後、F1ヘテロマウス同士を交配させ、16匹(♂10匹、♀6匹)のヘテロOA-cKOマウスを作出した。次に、ホモOA-cKOマウスを得るために、ヘテロOA-cKOマウス同士の交配を繰り返し、最終的にネオマイシン耐性遺伝子が除去されたホモOA-cKOマウス15匹(♂5匹、♀10匹)を得た。ホモOA-cKOマウスを得るために数代の交配を必要とした。次に非組織特異的およびマクロファージ特異的なプロモーターの制御下にCre recombinaseを発現するトランスジェニック(Tg)マウスを入手し、ホモOA-cKOマウスと交配した。今後、得られたヘテロOA-cKO/Cre-Tgマウス同士を交配させ、ホモOA-cKO/Cre-Tgマウスを作出する計画である。
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