2007 Fiscal Year Annual Research Report
組織線維化の過程におけるIII型コラーゲンの転写調節機構の解析
Project/Area Number |
19590778
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
住吉 秀明 Oita University, 医学部, 助教 (60343357)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 哲孝 大分大学, 医学部, 准教授 (10284788)
吉岡 秀克 大分大学, 医学部, 教授 (00222430)
濱中 良志 大分大学, 医学部, 助教 (60274750)
岡本 修 大分大学, 医学部, 講師 (40284799)
|
Keywords | III型コラーゲン / 転写調節機構 / 組織線維化 / プロモーター解析 |
Research Abstract |
III型コラーゲン転写制御にはたらく新規DNA結合タンパク質を単離するため、研究計画に基づき以下の実験を行った。(1)III型コラーゲン非発現型となった変異RD細胞株と、RD細胞親株の全核タンパク質を二次元電気泳動法により、プロファイリングを行った。RD変異株の全核タンパク質のパターンは、親株よりむしろIII型コラーゲンを全く発現しない系統であるA204細胞株に相似していた。さらに、ゲルを区画別に切り出した後タンパクのリフォールディング操作を行い、ゲルシフト解析から、各DNA結合活性画分の位置決めを行った。その結果、III型コラーゲン遺伝子発現に重要な普遍的転写因子BBFと特異的新規転写抑制因子(GS5)の二次元ゲル上の展開位置が同定できた。(2)二次元ゲル上の特異的転写抑制因子の展開区画から、BBFについては、スポットを同定できた。スポットの切り出しとエドマン分解により11個のアミノ酸配列が示された。この配列は高等哺乳類について、データベース上に報告がなかったが、植物や細菌類のDNA結合タンパク質に無視できない相同性をもつものがあり、意義のある配列であると思われた。これについては現在、核タンパクを更に精製して確認を行っている。(3)BBFとGS5を高度に発現しているA204細胞から、5'伸張型の発現型cDNAライブラリーを作成した。現在サウスウエスタン法と、二次元電気泳動で示された11アミノ酸を基にしたデジェネレーションオリゴによるハイブリダイゼーションの2種類の方法でスクリーニングを行っている。しかしながら、まだ有力なクローン同定には至っていない。BBFの分子量は95kDaあり、先に示された11アミノ酸はN末であることから、本クローンの5'伸張クローンが得られにくいことが考えられる。そのため、核タンパク質の部分精製行い、部分分解による更なる内部配列情報を得てスクリーニングを拡大することを行っている。
|
Research Products
(3 results)