2007 Fiscal Year Annual Research Report
急性膵炎重症化機序における内因性および外因性副腎ステロイド制御の解明
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19590783
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
片岡 慶正 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 准教授 (70185792)
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Keywords | 急性膵炎 / 重症化機序 / MOF制御 / サイトカイン / MIF / ステロイド / 副腎皮質機能 |
Research Abstract |
重症急性膵炎の救命率を高める目的で、今まで不明であった以下の点について実験的に明らかにする。(1)急性膵炎では重要臓器機能不全(MOF)の一環として副腎機能不全が生じているのか?(2)内因性ステロイド低下状態では急性膵炎は重症化するのか?(3)急性膵炎重症化に関与する各種炎症性サイトカインの中でより上位に位置するMacrophage migration inhibitory factor(MIF)の動態は副腎皮質機能で本当に左右されるか?(4)発症早期の外因性副腎皮質ステロイドはMIFとその他炎症性サイトカインを制御できるか?(5)もしそうであるなら、発症早期からの肺、腎、肝を含めたMOFは制御できるか?以上の検討を行い、急性膵炎発症早期からの重症化進展阻止対策と新たな治療的戦略の臨床的応用を目指したい。なお、科学研究費補助金決定が平成19年11月追加交付であったため、実験群作成が当初計画よりも遅れているが、平成19年度は以下の実験急性膵炎モデル作成とサンプリングに集中した。Wistar系雄性ラット(約体重250g)を用い実験群8群:(1)単開腹群(コントロール)、(2)Closed duodenal loop(CDL)膵炎群、(3)副腎摘出群、(4)副腎摘出+CDL膵炎群、この4群にそれぞれmethypredonisolone(mPLS)を単回パルス投与した群、すなわち、(5)単開腹+mPLS群、(6)CDL+mPLS群、(7)副腎摘出+mPLS群、(8)副腎摘出+CDL+mPLS群の計8群において血清、腹水、気管支洗浄液に加えて膵、肺、腎、肝織および残存した場合の副腎を摘出し、研究目的遂行のための免疫染色、mRNA発現、アポトーシス解析用にサンプリングした。
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Research Products
(7 results)