2009 Fiscal Year Annual Research Report
非アルコール性脂肪性肝炎発症におけるストレスおよび中枢性神経ペプチドの関与
Project/Area Number |
19590787
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
米田 政志 Aichi Medical University, 医学部, 教授 (30261407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中尾 春壽 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (60326139)
中出 幸臣 愛知医科大学, 医学部, 助教 (70431400)
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Keywords | 脂肪肝 / ストレス / 肝病態 / 神経ペプチド / コリン欠乏食 |
Research Abstract |
慢性ストレスが非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に及ぼす影響を検討するために、5週齢雄性Wistarラットにコリン欠乏アミノ酸食(choline-deficient L-aminoacid-defined (CDAA)食)を投与するモデルを用いた。CDAA食摂取開始と同時に拘束ゲージにて毎日6時間の拘束ストレスを負荷する群と対照群の2群に分け、4週間後にラットを屠殺して採血の後血清肝酵素を測定、さらに肝組織像をH&Eおよびマッソントリクロム染色し、脂肪変性、炎症、線維化の程度を比較した。また線維化に関わる遺伝子であるα-SMA抗体と前癌病変に関わるGST-P抗体を免疫染色にて評価した。その結果CDAA食の4週投与に拘束ストレスを負荷した群では著明な脂肪変性、肝線維化がおこり、対照群に比べ肝脂肪化、肝線維化ともに増悪傾向にあったが明らかな有意差は認められなかった。またα-SMA抗体およびGST-P抗体の肝における発現量に有意差を認めなかった。CDAA食の4週間投与ではストレスによるNASHに対する影響は顕著には現れなかったが、CDAAの長期投与(24から48週)では肝硬変から肝癌を発症するといわれている。今後はNASHにおける慢性ストレス負荷により肝硬変へ進展が早まるかを検討していく予定である。
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Research Products
(2 results)