2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590830
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
和泉 徹 Kitasato University, 医学部, 教授 (80143775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪又 孝元 北里大学, 医学部, 講師 (20311954)
竹端 均 北里大学, 医学部, 助教 (30296446)
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Keywords | 自己免疫性心筋炎 / 心臓樹状細胞 / トランスファー心筋炎 / GFP発現ルイスラット / 心筋炎惹起性T細胞 |
Research Abstract |
この研究を遂行するうえで、我々は心臓樹状細胞を賦活化するメカニズムを可視化することにも努力を傾注してきた。その結果、カラーバイオエンジニアリング手法を用いて、このメカニズムの一端を可視化することに成功した。実験的自己免疫性心筋炎は健常ラットへの心筋炎惹起性T細胞株を移注することでも発症することが可能である(トランスファー心筋炎)。しかしT細胞の賦活化や心臓樹状細胞の体内動態、それに病像形成に関する情報を今まで可視化することができなかった。それは、カラーバイオエンジニアリング手法を用いた心筋炎惹起性T細胞株や心臓樹状細胞の可視化モデルの作成が困難であったことによる。加えて移注細胞とホスト由来の細胞との相互関係の中で発症するトランスファー心筋炎では個々の細胞の由来が識別困難であったためである。我々は、カラーバイオエンジニアリングを用いてGFP発現ラットから取り出した心筋炎惹起性T細胞株(GFPMTL)の樹立に成功した。これを用いて心臓樹状細胞の賦活化状態を可視化することも可能にした。この成果はGFP発現ラットによる心筋樹状細胞の動態研究のみならず、GFPMTLを使ったトランスファー心筋炎による心筋樹状細胞を賦活化するメカニズムの解明研究に大きな道を開いたと評価できる。
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