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2008 Fiscal Year Annual Research Report

心筋再灌流障害におけるジストロフィンの役割に関する研究

Research Project

Project/Area Number 19590838
Research InstitutionKansai Medical University

Principal Investigator

大谷 肇  Kansai Medical University, 医学部, 准教授 (60168979)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 文昭  摂南大学, 薬学部, 教授 (80111764)
Keywords再潅流障害 / 心臓 / 心筋梗塞 / ジストロフィン
Research Abstract

心筋虚血、再潅流障害の成因には細胞膜の脆弱性が大きく関与していることが知られているが、その機序は明らかではない。ジストロフィンは心筋細胞と骨格筋細胞にのみ存在する膜タンパクであり、α、β-ジストログリカンおよびサルコグリカンファミリー(α、β、γおよびδ-サルコグリカン)と連結し、ジストロフィン-グリコプロテイン複合体を形成して細胞膜と細胞骨格の強い物理的結合を提供している。ジストロフィンは心筋細胞の収縮に伴いZ-バンドの細胞膜接合部で発生するshare stressから細胞膜を保護する役割を果たしている。我々は細胞膜タンパクであるジストロフィンが再潅流時に適切な治療を施すことによって回復し、心筋保護効果を惹起するという仮説を提唱した。急性心筋梗塞に対する再潅流療法において、冠動脈再開通後一過性に責任冠動脈領域の心筋収縮を抑制することは、再潅流障害に対する有効な治療法となりうる。本実験的研究では急性心筋梗塞を作成したブタにおいて再潅流直後一過性に短時間作用性β-ブロッカー(ランジオロール)を用いてその心筋保護効果を検討した。ランジオロールを再潅流直後に左前下行枝に注入すると、その領域の収縮性は低下したが、後壁の収縮性には影響をおよぼさなかった。これに伴って再潅流3時間後の心機能はランジオロール投与によって有意に改善した。ランジオロールは再潅流後のCK-MBの逸脱を有意に抑制し、梗塞サイズを縮小した。ランジオロールは再潅流後の心筋細胞膜ジストロフィンの回復を促進した。以上の結果から、冠動脈再開通後一過性に短時間作用性β-ブロッカーを用いて責任冠動脈領域の心筋収縮を抑制することは、心筋細胞膜ジストロフィンの回復を促進し、再潅流障害を予防することが示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Intracoronary Administration with Short-acting β-Blocker at the Time of Reperfusion Limits Infarct Size in Pig2008

    • Author(s)
      朴幸男, 大谷肇, ほか
    • Organizer
      American Heart Association
    • Place of Presentation
      米国Newoleans
    • Year and Date
      2008-11-11

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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