2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19590839
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
甲斐 久史 Kurume University, 医学部, 准教授 (60281531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 博司 久留米大学, 医学部, 助教 (10373135)
池田 理望 久留米大学, 医学部, 助教 (80412500)
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Keywords | 心不全 / 高血圧 / 性差医学 / 炎症 / 分子生物学 |
Research Abstract |
1.圧負荷心拡張障害モデル:オスWKYおよびメスWKY、6週令で卵巣摘出WKYに対して、10週令において大動脈縮窄を行い圧負荷肥大心を作成した。圧負荷28日後に心エコー法で心機能評価、組織学的に心筋肥大・心筋線維化を評価した。われわれがこれまでに報告した時間経過に従い、圧負荷3、7、28日後に免疫組織法にて炎症細胞浸潤・アポトーシスを、DHE染色にROS産生を解析した。その結果、メスWKYはオスWKYと同様に、圧負荷28日後に、心筋細胞肥大と血管周囲線維化を主体とした反応性線維化を特徴とする心肥大、収縮能は保たれている拡張能障害を呈した。組織学的変化、拡張能障害の程度は同程度であった。これに対して、卵巣摘出WKYでは血圧上昇と心筋肥大の程度はメスWKYと変わらなかったが著明な線維化亢進を認め、収縮能は不変であったが拡張能障害が進展した。メスWKYはオスと同様に圧負荷3日をピークとする炎症細胞浸潤、ROS産生を認めたが、卵巣摘出ラットでは、炎症細胞浸潤数のピークは増大するのみならず圧負荷後3-7日まで延長し、ROS産生は28日後まで認められた。 2.レーザーマイクロダイセクション法:各モデルの心筋細胞・血管平滑筋細胞・浸潤細胞サンプルを回収。マイクロチップ法による遺伝子発現の網羅的解析法を施行。4倍以上発現亢進あるいは減少した遺伝子について現在RT-PCR法にて有意性を確認ちゅうした。マクロファージの走化性因子であるMCP-1は、オス・メスWKYともに圧負荷によって3日後をピークに血管のみにおいて発現誘導された。BNPは心筋細胞のみに発現誘導された。TGF-βは血管、心筋、浸潤細胞ともに発現亢進を認めた。卵巣摘出WKYでは、血管でのMCP-1発現が,TGF-β発現は得に血管・浸潤細胞で特異的に亢進BNしていた。これに対してBNPはメスWKYと著変なかった。現在、炎症性サントカインネットワークの心筋、血管、浸潤細胞間クロストークにつき、コンピュータ解析中である。
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Research Products
(18 results)