2008 Fiscal Year Annual Research Report
脆弱動脈硬化病変におけるメタボリックシンドロームの関与と血管内皮細胞障害の検討
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19590869
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
杉山 正悟 Kumamoto University, 大学院・医学薬学研究部, 准教授 (90274711)
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Keywords | 動脈硬化 / 腹部肥満 / マクロファージ / CD144 / カンナビノイド / 血管内皮細胞障害 / メタボリックシンドローム / 炎症 |
Research Abstract |
血中の内因性カンナビノイドレベル(2AG,AEA)は、冠動脈新患患者で有意な上昇が認められた。ヒト動脈硬化病変に於けるカンナビノイドType-1(CB1)受容体は、動脈硬化病変進展stageにおいてマクロファージを豊富に含むatheromatous plaqueでその発現が増強しており不安定狭心症でその発現の上昇が認められた。ヒトマクロファージを培養しこれらに於けるCB1受容体発現はマクロファージ分化過程で亢進し、OxLDLとM-CSFで増強された。マクロファージ活性化に於けるサイトカイン産生はCB1受容体遮断薬で抑制されこの経路にcAMP上昇とJNK抑制が関与している可能性が示された。これらのことからCB1受容体遮断は抗動脈硬化作用を発揮する可能性が示唆された。熊本大学病院循環器内科で診療した安定冠動脈疾患患者と冠危険因子を2つ以上有する安定したハイリスク患者において、血管内皮細胞障害を反映するとされる血中CD144-EMPレベルを測定し、4〜5年間の脳・心血管疾患イベント(心臓死、脳卒中、急性心筋梗塞、不安定狭心症・胸痛での緊急入院、新規冠動脈病変に対する血行再建)の予後調査を行い、CD144-EMPが将来の心事故発生予測因子となるか検討した結果、CD144-EMPは、これまでの心血管イベント予知因子(Framingham Risk Score)と独立して将来の心血管イベント発症予知に有用なマーカーであることが明らかとなった。CD144-EMPとhsCRP,BNPを用いたマルチバイオマーカーによる心血管イベント予測モデルは、ハイリスク患者の心血管イベント予測においてFramingham Risk Scoreに付加して有意に予測価値を上げる事が明らかとなった。
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Research Products
(4 results)