2008 Fiscal Year Annual Research Report
高血圧症における性差の分子遺伝学的背景の解明‐エストロゲン関連遺伝子群の役割‐
Project/Area Number |
19590872
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
中山 智祥 Nihon University, 医学部, 教授 (00339334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 康玄 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00268749)
三木 哲郎 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00174003)
勝谷 友宏 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 特任准教授 (30311757)
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Keywords | 性差医療 / 高血圧症 / エストロゲン / アロマターゼ / 卵胞刺激ホルモン受容体 / 遺伝子 |
Research Abstract |
当該年度は本研究の最終年度である。これまでに収集したサンプルは抽出・データインプットを含めて解析可能なサンプルが本態性高血圧症約500症例、コントロールも約500例である。臨床の場で本研究に参加同意いただいた方には高血圧家族歴を詳細に聴取するよう留意するとともにテストステロン、エストロゲン、デヒドロアンドロステンジオンサルフェート等を測定した。このようなサンプルおよびデータ収集のおかけで今まで以上に詳細な関連解析が可能となった。 解析した遺伝子は、エストロゲン受容体α遺伝子、エストロゲン受容体β遺伝子、FSH受容体遺伝子、アロマターゼ遺伝子の他、CYPF関連の遺伝子群やextracellular superoxide dismutase geneについても解析した。これらの実績は単なる一塩基多型(SNPs)をい用いた関連解析にとどまらず、ハプロタイプを構築した後にそれを用いた関連解析も行った。ハプロタイプ構築についてはSNPAlyze softwareを用い、より感度の高い解析を可能とした。また個々のSNPを用いた解析で、genotypeで有意差が出た場合に、複数の交絡因子を用いてロジスティック回帰分析を行い、特異度を上げたデータを出した。これらの成果はすべて世界で初めて報告する高血圧症感受性遺伝子・遺伝子型、あるいはハプロタイプであり高い新規性をアピールできた。 研究分担者同士は学会・研究会の参加時のみならず本研究のために進捗状況や研究結果を話し合い、また新規知識の獲得や技術習得をするべく互いに意見交換し本研究のスムーズな進行に努めることができた。本研究の成果は高血圧症における性差の分子遺伝学的背景の解明において学問的な前進といえる。
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[Journal Article] Association of TNFRSF4 gene polymorphisms with essential hypertension.2008
Author(s)
Mashimo Y, Suzuki Y, Hatori K, Tabara Y, Miki T, Tokunaga K, Katsuya T, Ogihara T, Yamada M, Takahashi N, Makita Y, Nakayama T, Soma M, Hirawa N, Umemura S, Ohkubo T, Imai Y, hata A.
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Journal Title
Journal of Hypertension 26
Pages: 902-913
Peer Reviewed
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